2007 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ支援人工膝関節置換術の精度向上のための超音波装置の開発と臨床応用
Project/Area Number |
17500328
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村津 裕嗣 Kobe University, 大学院・医学系研究科, 医学研究員 (30273783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長宗 高樹 福井大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80397827)
黒田 良祐 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (80379362)
吉矢 晋一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00201070)
黒坂 昌弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70170115)
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Keywords | 情報工学 / 超音波 / 電磁センサ / コンピュータ支援手術 / 膝 / 人工関節 / 臨床 / 整形外科 |
Research Abstract |
目的:昨年度の研究より新たな課題として、超音波探触子表面にギャップを追加した場合、骨表面に垂直方向に超音波を送信することが困難となり、ギャップ内での乱反射現象のために、反射波が探触子表面まで到達できない現象が新たに認められた。そこで、ギャップ無しでも送信波の重畳を回避し得る新たなデバイスの開発を行う。デバイス開発後には三次元電磁センサと連動する新たなデバイスを開発し、皮膚表面からの骨表面データの取得を行う。 実験:超音波探触子表面にナノテクノレジンを接触媒質として新たに加え、反射波と送信波の重畳の回避を図った。次に、3次元元電磁センサと超音波探触子を融合した新たな装置を開発した。屍体を用いて膝関節の運動測定を行い、膝関節運動を定義する骨表面参照点を新たな装置を用いて皮膚上から入力した場合と、参照点部分の軟部組織を除去して直接骨表面より直接入力した場合の膝関節運動値の比較を行った。 結果:新たな超音波探触子により軟部組織が薄い献体においても反射波と送信波の重畳は回避できた。次に、新たな装置を用いて骨表面の3次元位置情報の取得が安定して可能となった。非侵襲条件下の皮膚上から取得した参照点データによる膝運動計測も可能であり、その精度は骨表面から直接入力した実測値と比較しても臨床的に許容できる誤差範囲に収まった。 本研究の意義:コンピュータ支援手術は人工膝関節置換術の手術精度向上の為に今後普及すると考えられる。しかし解剖学的参照点入力時のヒューマンエラーが大きな問題であった。本研究により超音波を用いた非侵襲条件下での皮膚上からの参照点の取得技術は精度向上に有用であると考えられる。
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