2005 Fiscal Year Annual Research Report
高次高調波を用いる超音波エコー画像の画質改善に関する研究
Project/Area Number |
17500338
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
秋山 いわき 湘南工科大学, 工学部, 教授 (80192912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大矢 晃久 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (30241798)
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Keywords | 非線形音響効果 / スペックル / ノイズ除去 / 二層構造プローブ / メカニカルセクタ |
Research Abstract |
本研究課題では、まず,狭帯域の超音波パルスを送波し,生体組織の音響的非線形性によって発生する高次の高調波をエコーから抽出して,いわゆるハーモニックイメージを高次にわたって形成する超広帯域超音波イメージングシステムを開発する。このシステムを用いて実際の生体組織からのエコーによって得られた高次ハーモニックイメージを形成し,さらにそれらを用いたスペックルノイズ軽減効果を調査して,画質改善の有効性を検討することを目的とする。 このシステムは,試作した超音波プローブ(送信はPZT、中心周波数2MHz,受信はPVDF、中心周波数8MHz,比帯域120%)を市販の超音波診断装置(アロカ社;SSD1000)に組み込んだメカニカルセクタイメージング装置を基本としたものである。この装置は入力信号として送信する超音波パルスを励起するための電気信号を必要とする.そこで,コンピュータに接続されたDAボードを用いて、任意に発生した信号をパワーアンプ(ENI;2100L)によって増幅して、超音波パルスを送信し、PVDFで受信したエコー信号を出力する。出力信号はADボードによってディジタル信号に変換され,コンピュータで処理される。このイメージングシステムを用いてファントム実験を行い、性能を評価する。 水槽中の寒天ゲルファントムを用いた実験によって、基本波(2MHz成分)から第6高調波(12MHz成分)までの画像を形成することができた。また、基本波から第4高調波までの4つの画像を対数変換後加算することによって、スペックルを平滑化し、画質改善を図ることができた。問題点として、減衰の大きな媒質中での第4高調波以上の高調波ではダイナミックレンジが不足していた。
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Research Products
(3 results)