2006 Fiscal Year Annual Research Report
水熱合成法を用いた超小型医用超音波トランスデューサの基礎研究
Project/Area Number |
17500339
|
Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
竹内 真一 桐蔭横浜大学, 医用工学部, 准教授 (50267647)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒澤 実 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (70170090)
川島 徳道 桐蔭横浜大学, 医用工学部, 教授 (90112888)
|
Keywords | 水熱合成法 / PZT圧電多結晶膜 / 超小型超音波探触子 / ニードルタイプハイドロ / アレイ形超音波探触子 / 低侵襲カテーテル形超音波照射装置 / チタンワイヤ音響導波路 / 分解能 |
Research Abstract |
直径0.6mmのチタンワイヤの一端面に水熱合成法でPZT圧電多結晶膜振動子を成膜した超小型超音波探触子を作製し、音響整合層を使用することなしに、中心周波数16MHz、波漣長25波の短パルス、比帯域80%の広帯域、ビーム幅が最小0.6mmと高い距離分解能および方位分解能を有することを確認できた。この探触子を用いて、水中に設置したターゲットの画像化実験も実施した。また、直径0.3〜1.0mmのチタンワイヤに水熱合成PZT多結晶膜を成膜して、小型ニードルタイプハイドロホンを試作し、受波感度の周波数特性を校正した。その結果、1MHz以下〜20MHz以上の周波数範囲にわたって使用な事を明らかにできた。ただし、周波数特性中にチタンワイヤの径方向振動に起因すると考えられるディップが見られた。このディップの解消は今後の重要な課題である。この成果については、日本超音波医学会第79回学術集会、WFUMB 2006 in SEOULにおいて報告した。更に、単一振動子探触子だけでなく、幅35μm、長さ4mmの極微小振動子を配列ピッチ70μmで8素子の配列した10MHzアレイ形超音波探触子を試作して、単一素子の超小型超音波探触子と同様に高分解能な特性を確認できた。この成果は日本音響学会2006年秋季研究発表会、USE2006においても報告した。更に、体外の圧電振動子で発生した超音波を音響伝送線路として用いるチタンワイヤ状に伝搬させて体内の患部付近まで伝送して患部に照射する低侵襲カテーテル形超音波照射装置の基礎的なモデルを試作して、水の外にあるチタンワイヤ端面に水熱合成法で成膜したPZT多結晶膜振動子で発生させた超音波をチタンワイヤ音響導波路で水中に導き、照射可能なことを実験により確認した。日本音響学会2007年春季研究発表会において、この成果を報告した。
|