2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞の3次元様増殖を指標とした温熱療法の最適条件に関する研究
Project/Area Number |
17500384
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
平上 二九三 吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (60278976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 良男 吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (70116200)
秋山 純一 吉備国際大学, 保健科学部, 助教授 (00309600)
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Keywords | 温熱繁樹 / 線維芽細胞 / 三次元様増殖 / 最適条件 |
Research Abstract |
われわれは、これまでに熱ショックを含む各種物理刺激の効果を培養細胞とHAを用いて迅速に調べる方法を開発してきた。すなわち、マウス線維芽細胞を用い温熱刺激のような物理刺激を与えHAと混合培養すると3次元様増殖の形成が促進されることを見出した。平成17年度の研究の目的は、3次元様増殖に温熱刺激が効果的に働く最適量と最小量を示すことであった。 C3H10T1/2マウス線維芽細胞とハイドロキシアパタイトを混合し、設定温度が40℃・41.5℃・43℃・44℃・45℃、処理時間は2分間・10分間・15分間・20分間・30分間・45分間・60分間・90分間・180分間・360分間の温熱刺激を与えて10週間培養することにより3次元様増殖形成に必要な最小と最適な温熱量を調べた。 その結果、3次元様増殖形成に必要な最小の温熱量は43℃2分間、また最適な温熱量は43℃10分間であった。43℃2分間は非処理対照の1.7倍、43℃10分間では3.7倍と非常に高い形成率となり、それぞれ有意差がみられた(p<0.05)。また、40℃で90分間・180分間と41.5℃15分間および44℃10分間も対照群に比べ高い形成率であった。43℃10分間の温熱処理では1週間後に約80%がアポトーシスになっていた。ウエスタンブロット分析により43℃10分間の温熱処理によってp38MAPKの活性化が明らかであった。 これらの結果から、温熱刺激による3次元様増殖はp38MAPKの経路を介していることが判明した。本研究結果は最適な温熱量を提示するものとして温熱療法の基礎となり、温熱療法の効果を細胞生物学的に示すための重要な知見になると考えられる。
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Research Products
(6 results)