2006 Fiscal Year Annual Research Report
広域の学区域の子どもの体力・健康問題と教育的対策に関する研究
Project/Area Number |
17500389
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
小澤 治夫 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60360963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和弘 国際武道大学, 体育学部, 教授 (20327183)
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Keywords | 体力 / 生活 / 健康 / 学校 / 学区域 / 歩数 |
Research Abstract |
I.研究目的 本研究では、広域の学区にある学校の児童・生徒を対象に行われた生活や健康・体力の実態調査から、調査対象校を加えてその追調査を行い、昨年の結果を確認するとともに、保健体育や総合学習などの授業や部活動、あるいは学級経営・学校行事などの学校で講じられなければならない具体的な対策をたて、それらにより生活や健康・体力の改善・向上を目指した取り組みを行い、それらが効果的であるや否やについて明らかにすることを目的とした。 II.研究方法 1.調査対象校:広域学区の学校であり、都市型2校、地方型2校、へき地型7校の児童・生徒、計849名 2.調査項目:新体力テストによる握力・上体起こし・20mシャトルランなど体力項目、8項目 アンケートによる生活・健康に関する調査48項目。歩数計による1日の歩数。 3.改善への取り組み:Health Quality Control(QC)シートを用いて生活改善に、授業マネジメントの効率化、体つくり運動の重点化、興味・関心を高める授業などを導入して生活の改善、体力の向上、健康度の向上をねらった。 III.研究結果 1.へき地型の学校では学年が上がるつれBMIが高値を示した。2.体力は、都市型が最も高く、続いてへき地型、地方型の順であった。3.歩数量は、都市型が最も多く、続いて地方型、へき地型の順であった。4.通学時間は、都市型、地方型、へき地型(17分)の順であった。通学手段は都市型は電車・徒歩が多いが、地方型・へき地型では自動車・バスが多くなっていた。5.健康状態が良好で生活も適正であるのは、都市型、へき地型、地方型の順であった。6.へき地型男子のヘモグロビン量を測定した結果、35%が貧血傾向であった。7.中学生の歩数量は都市が最も多く、へき地、地方の順で少ない。地方型の歩数は、昨年と比べ、激減した。8.こうした実態を改善するために、Health Quality Control(QC)シートを用いて生活改善に、授業マネジメントの効率化、体つくり運動の重点化、興味・関心を高める授業などに取り組んだ学校では、生活の改善、体力の向上、健康度の向上がはかられた。
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