2005 Fiscal Year Annual Research Report
スキー・スノーボードの対人衝突事故における過失割合に関する基礎的研究
Project/Area Number |
17500396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
水沢 利栄 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (70174274)
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Keywords | スキー / スノーボード / 対人衝突 / 事故 / 過失割合 |
Research Abstract |
スキーとスノーボードの対人衝突事故で日本国内における裁判例に関しては、群馬県Tスキー場で発生した事故について原告(控訴人)のF氏と代理人弁護士より東京高等裁判所における控訴審判決、および岐阜県TSPスキー場で発生した事故で大阪地裁における和解事例を樺島法律事務所の億弁護士より収集した。両ケースとも衝突時の態様に関する具体的資料が乏しいため、事故現場における衝突事故の再現を試み、事故の態様を明らかにした例である。衝突に至った双方の責任の判定をめぐっては、衝突態様の重要性とともにスキー場側の記録する衝突事故の記録作成・保存体制に問題があることがわかった。 一方、カナダ、アメリカのスキー場においては、衝突防止のための標識やマナー・ルール(responsibility code)教育が充実している。さらにスキーパトロールが実施する対人衝突事故の救急活動時における事故調査報告書および目撃・証言者の記録、裁判に備えた事故調査がスキー場のリスクマネジメント活動として実施されている。 実際のスキー場で発生する衝突発生状況に関しては、福井県スキージャム勝山において対人衝突事のビデオ撮影を試みた。当初5日間の予定であったが、天候不良のため2日間になった。約20例の衝突・ニアミス場面について収録し、過失認定のモデル参考事例となる。
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