2005 Fiscal Year Annual Research Report
大学体育は学生の何を変えうるか-大学体育授業評価システム開発とモデル授業の構築-
Project/Area Number |
17500409
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
横澤 喜久子 東京女子大学, 文理学部, 教授 (60086379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥越 成代 東京女子大学, 文理学部, 教授 (70086362)
平工 志穂 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30302821)
張 勇 長野県短期大学, 幼児教育学科, 助教授 (10290107)
跡見 順子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90125972)
天野 勝弘 関東学園大学, 法学部, 助教授 (40184238)
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Keywords | からだ教育 / 大学体育 / 授業成果 / 共通指標 / 実態調査 |
Research Abstract |
大学、担当者によって異なる授業方法・運動教材のそれぞれの授業の成果・効果を知るための客観的共通指標作成を試みるために平成17年度は次のような方法で計画が進められた。 1.現在、研究分担者、研究協力者が実施している11大学、各担当者による体育授業内容の実態調査、教育目的・目標の公表・周知(シラバスの提供)教育内容、指導の方法、体制、成績評価の方法・基準、教育成果、目標の達成状況の把握等の現状調査を実施した。 2.学生の現状調査:実技・実習型、実習・講義統合型、講義型授業と授業形態はいろいろある。「からだ・運動・体力・健康に関する意識調査」、「健康調査」、「受講動機・目標調査」、「1年間および半期間の授業による意識および知的レベル、体力状況変化を知るために授業前と授業後をアンケート調査」を実施した。対象学生数は約1500名であった。8割の学生が「健康である」とあるが、半数以上が「疲れやすい」「肩こりがある」「アレルギー体質」、4割弱が「頭痛」、3割が「腰痛」「めまいを起こす」回答していることは予想以上の有訴率であった。授業成果については講義では8割から9割の受講生が「新しい発見があり」「生命・からだ健康の知識が増えた」、8割は「生命観、身体観、健康観が変わった」さらに、「からだを大事に」、「いのちを大切に」と感じるようになったと回答している。一方、実技・実習授業では「体力づくりの方法」「運動のメカニズムを知り」「運動の意義」「立ち方・歩き方の方法」等が身についたと回答している。このように成果は授業内容で異なり、体育教育には知識・実践の両面から、さらに幅広い教育が求められる。 3.運動実習での異なる授業方法・運動教材による短時間での運動成果・効果を知るための生理学的測定(運動中の強度を知るための心拍数測定、運動特性による心拍による揺らぎ測定)、心理テスト(授業前後STROOP TEST, POMS TESTの実施)を試みた。バスケットボール、テニス、ダンス、太極拳等と運動教材によって生理的、心理的運動特性が少し明らかにすることができた。収集された異なる授業方法・運動教材によりそれぞれの授業の成果・効果から学生の何を変えうるのかをさらに検討し、まとめていきたい。
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