2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳活動モデルに基づいた新しいメンタルトレーニング・プログラムを作る
Project/Area Number |
17500419
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小谷 泰則 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (40240759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 源信 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (20108202)
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Keywords | イメージトレーニング / メンタルトレーニング / fMRI |
Research Abstract |
【目的】:本研究ではfMRIと脳波を用いて、メンタルトレーニングの効果を評価し、脳活動モデルをもとにした新たなメンタルトレーニング・プログラムを開発することを目的とする。 本研究では、研究期間の初年度を「基礎研究」、二年目を「応用研究」、三年目を「発展研究」と位置づけ、2年目の平成18年度は、「各種メンタルトレーニング・プログラムの脳活動の比較」から得られた知見を元にメンタルトレーニング・プログラムの再編を行い、トレーニングの前後の脳活動を比較した。 【方法】:被験者は、昨年度同様大学スキー選手を対象とした。新たに編集したイメージトレーニングおよびリラクセーショントレーニングについてプログラム実施前と実施後にfMRIを用いて各種トレーニング技法実施中の脳活動を測定した。さらに脳波実験では、集中力トレーニングのトレーニングプログラム実施の前後に脳波を測定した。なお、実験には被験者のインフォームドコンセントを得るようにした。 【結果および考察】:分析の結果、イメージトレーニングの前後では、イメージトレーニング後の方が運動イメージ想起中の脳の活動量が少なくなることが示された。トレーニングの前後では、イメージの明瞭性が向上していたことからトレーニングにより効率的にイメージ想起を行うことが可能になったものと考えられる。また、集中力トレーニングにおいては、注意機能の指標であるとされている前頭部正中線上から得られるFmθ波を指標としてトレーニングの効果を測定した。いくかのトレーニングプログラムのうち、利き手第2指に物理的な刺激を与えその刺激がどのような刺激であったかに注意を注ぐという手法を用いたところ、Fmθ波の量が顕著に増大した。なお、リラクセーション技法においてはfMRIでの有意なトレーニングの効果は観察されなかった。以上のことより、新たに編集されたプログラムの部分的な有効性が確認できた。
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Research Products
(6 results)