2006 Fiscal Year Annual Research Report
レジスタンストレーニングの簡便的筋力・筋パワー評価法の確立と処方及びIT活用
Project/Area Number |
17500425
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
若吉 浩二 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (30191729)
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Keywords | 最大挙上重量 / レジスタンストレーニング / 挙上速度 / パワー / 除脂肪体重 |
Research Abstract |
本研究は、レジスタンストレーニングにおける挙上重量と挙上速度の関係を検証することで、だれでも簡便的で安全に最大挙上重量(1RM)を推定できる方法の開発を目的として行った。本研究は以下のように要約される。 1)レジスタンストレーニングにおいての挙上重量と挙上速度の関係は、顕著に回帰直線状に位置した。また、1RM時の挙上速度(V_<1RM>)は、全被験者において差は見られなかった。よって挙上重量(x)と挙上速度(y)の関係における回帰直線式(y=-ax+b)に、予め設定されたV_<1RM>を代入することによって、1RMを推定できることが示唆された。 2)%1RMと挙上速度の関係における回帰直線式の傾き及び切片において、男女で有意に差が見られた。よって、男女において各%1RMの速度範囲には違いがあることが示唆された。 3)1RMと除脂肪体重(LBM)の関係は、顕著に回帰直線上に位置した。よって、LBMから1RMが推定できることが明らかとなった。 4)今回の1RM推定法において、比較的1RMの低い女性、低年齢者層及び高齢者層と、1RMの高い男子及びアスリートでは、負荷設定を変えることが必要であると示唆された。 5)チェストプレスマシンにおいて、最大発揮パワー時における重量は、1RMの55%から60%の負荷条件下となる結果となった。よって、チェストプレスマシンにおいて、最大パワーの向上を目的としたトレーニングであれば、1RMの55%から60%でトレーニングを行う必要があることが示唆された。
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