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2007 Fiscal Year Annual Research Report

萎縮筋の回復過程における細胞内シグナル伝達系に及ぼす加齢の影響

Research Project

Project/Area Number 17500428
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

杉浦 崇夫  Yamaguchi University, 教育学部, 教授 (80136150)

Keywords筋萎縮 / 回復過程 / 細胞内シグナル伝達 / 加齢
Research Abstract

本研究は、ギプス固定による不動化状態がもたらす萎縮からの回復において、タンパク質合成に関わる細胞内シグナル伝達系に対して加齢がどのような影響を及ぼすかを比較検討するため、10週齢、1年齢および2年齢のラット後肢に10日間のギプス固定を施し、ギプス固定解除直後、解除7日後、解除15日後に足底筋を摘出し検討を行った。得られた結果は、以下の通りである。
1)固定脚のp-Akt、p-mTOR、p-p70^<SGK>発現量は、10週齢では、回復期間の延長に伴って増加が見られ、15日後で最も高い値を示した。しかし、1年齢、2年齢ではいずれの回復期間においても低値を示した。
2)固定脚のp-S6発現量は、10週齢では回復7日後、15日後に増加が見られ、特に回復7日後で最も高い値を示した。1年齢においても、有意差は認められなかったが、10週齢と同様の増加傾向を示した。2年齢では、いずれの回復期間においても変化が見られなかった。
3)固定脚のp-eIF4E発現量は、回復期間における年齢による違いはなく、control脚との差も見られなかった。
4)固定脚のp-eIF4G発現量は、10週齢では、回復7日後、15日後において増加が見られた。1年齢と2年齢において、回復期間での増加は見られなかった。
5)固定脚のCalcineurin発現量は、すべての週齢、回復期間においても有意差が認められなかった。
以上のことより、速筋におけるギプス固定による萎縮からの回復において、PI3K-Akt系の活性化に伴うリボソームでのmRNA翻訳によるタンパク質合成の程度は、加齢に伴い低下することが示された。また、核内での転写促進によるタンパク質合成の影響は、本研究の回復期間では認められず、年齢による違いは見られないことが示唆された。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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