2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域で生活する障害者のスポーツ活動の場としての総合型地域スポーツクラブのあり方
Project/Area Number |
17500434
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
後藤 貴浩 熊本大学, 教育学部, 助教授 (20289622)
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Keywords | 障害者 / 総合型地域スポーツクラブ / 生活者 / 生活構造分析 |
Research Abstract |
1.概要 アンケート調査及び面接調査により障害者の生活構造を客観的に把握し、資料収集、聞き取り調査等により当該地域の社会構造を明らかにした。 NPO法人と連携し、総合型地域スポーツクラブにおける障害者(知的)のスポーツ活動支援を実施し、その運営方法及び指導方法について検討した。 2.実績 (1)アンケート調査の実施 対象地区の障害者の生活構造とスポーツの関係を分析した結果、以下の2点を明らかにすることができた。第一に、障害者全体が下層・土着という状況にある中、比較的上層で流動性が高い者ほど実践する傾向にある。ただし、山間部では、福祉的サポートや利用可能な交通機関が存在する市街地と異なり、実践への可能性が制限される。第二に、私化・同調の傾向の中、より公共化の志向性があり、健康に対する同調性の強い者ほど実践する傾向にある。特に、市街地や施設入所者の多い地区では、居住地区における人間関係の維持形成が不可欠となる。 (2)面接調査の実施 各事例からもアンケート調査と同じ傾向が確認された。しかし、それぞれの要因が一つの指標で説明されるのではなく、複合的・多面的に説明されることがわかった。さらに、それぞれの事例からは、スポーツ実践への過程で、「個人の行為力」「偶然性」「現実的な生活レベルでの人間関係の存在」が存在していることも明らかになった。 (3)総合型地域スポーツクラブにおける障害者(知的)のスポーツ活動支援 知的障害児・者を対象にしたサッカーの練習会を毎月2回の開催し、その運営方法及び指導方法について実践的研究を行った。 (4)成果発表 学会発表及び論文により、研究成果の公表を行った。
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Research Products
(3 results)