2005 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の足関節運動における力-速度関係と筋パワー発揮特性
Project/Area Number |
17500438
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
田路 秀樹 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (50118014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 公宥 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (00067232)
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Keywords | 加齢 / 筋パワー / 筋力 / 収縮速度 / 足関節 |
Research Abstract |
本研究では、若年者との比較から高齢者の足関節運動における力-速度関係と筋パワー発揮特性を明らかにしようとした。被験者は65歳-73歳の高齢男性16名(GO)、18歳-22歳の男子学生17名(GY)である。足関節の力-速度-パワー関係を測定するため、足底屈・背屈運動装置を作成し、足関節が90°における等尺性最大筋力(Fmax)を測定した。得られたFmaxの0、10、20、30、45、60%Fmaxを負荷として底屈・背屈運動(可動域:80°-120°)を行わせ、時間角度変位から90°を通過する際の速度を求めた。得られた力と速度の値をHillの特性方程式に当てはめて力-速度-パワー関係を求めた。また、下腿部前面・後面の筋厚の計測は超音波診断装置を用いて行い、頸骨点より下腿長の遠位30%の位置を計測部位とした。得られた筋厚を二乗し、3.14(円周率)を乗じることにより下腿部前面・後面の筋断面積(CSA)をそれぞれ推定した。 1.足関節底屈運動 (1)全ての負荷条件下でGOがGYに比して遅い速度を示し、特に軽い負荷(V_0、V_<10>、V_<30>)で有意差がみられた。しかし、最大パワー(Pmax)の出現負荷は25-27%Fmaxとこれまでの報告の範囲内であった。 (2)力-速度曲線の湾曲度と示すa/Fmax比は、GO(0.17)の方がGY(0.12)よりも大きかった。 (3)FmaxはGYの1300.1Nに対してGOでは918.4N (GYの70.6%)、最大速度(Vmax)はGYの1.27m/sに対してGOでは、1.06m/s(同83.7%)、PmaxはGYの102.1Wに対してGOでは73.4W(同71.9%)となり、いずれも1%水準の有意差が認められた。 (4)筋断面積においては、GOが105.6cm^2、GYが116.3cm^2であったが両群間に差はみられなかった。 (5)Fmax/CSAはGYの11.5N/cm^2に対しGOは9.2N/cm^2、Pmax/CSAはGYの0.89W/cm^2に対しGOは0.73W/cm^2、下肢長(L)当たりのVmaxはGYの3.17m/s/mに対しGOは2.83m/s/mとなり、いずれにも5%水準の有意差が認められた。 両群間の各負荷条件下での収縮時におけるEMGの比較については解析途中である。 2.足関節背屈運動 足関節背屈運動については底屈運動と同様の方法でデータの分析中である。
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