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2005 Fiscal Year Annual Research Report

慢性的な精神ストレスによる脳神経細胞死に対して身体運動は抑制効果を持つか否か

Research Project

Project/Area Number 17500442
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

三上 俊夫  日本医科大学, 医学部, 助教授 (60199966)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 太田 成男  日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00125832)
Keywords精神的ストレス / 神経細胞 / アストロサイト / 海馬 / 身体運動 / Akt / 記憶力 / ウォーターメイズ
Research Abstract

「目的」本研究ではラットに継続的な精神的ストレスを与え、同時に負荷する身体運動が精神的ストレスによる神経細胞死に抑制効果を持つか否かについて検討した。
「方法」実験動物には血中Insulin like growth factor-1の低下したLIDマウスを用いた。このマウスを以下の3群に分けた。(1)通常の飼育ケージを6分割した飼育ゲージでマウスを飼育して精神的ストレスを負荷した。(2)前述の飼育ケージで飼育しながら、1目1時間、週に5日のトレッドミル走を負荷した。(3)通常の飼育ゲージを分割せずに用いて飼育した。これらの条件で1ヶ月の飼育した後、ウォーターメイズ試験によりマウスの学習・記憶力を測定した。その後、マウスを解剖して脳を採取し、ウェスタンブロット法によるAktおよびPhosphorylated Akt(P-Akt)の測定と、免疫組織染色による海馬の神経細胞数とアストロサイト数の測定を行った。
「結果」継続的な精神ストレス状態での飼育は、マウスの学習・記憶力を有意に低下させた。しかし、同様の条件でも定期的に運動を負荷したマウスでは低下がみられなかった。海馬のアストロサイト数は精神的ストレスにより有意に増加し、この増加は運動負荷を行わせても有意に増加した。一方、海馬の神経細胞数は精神的ストレス負荷で有意に減少したが、運動負荷により減少は抑制された。そして、海馬のP-Akt/Akt比は精神的ストレスで有意に低下したが、反対に運動負荷により通常飼育マウスよりも有意な増加を示した。
「まとめ」狭いスペースで飼育することによるマウスへの継続的な精神的ストレス負荷は、マウスの学習・記憶能力と海馬の神経細胞数を低下させたが、同飼育条件下での定期的な運動負荷はこの低下を抑制した。この原因の一つには、運動負荷による海馬のAktのリン酸化の増加の関与が示唆された。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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