2007 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカルストレスが脳卒中易発症高血圧自然発症ラットの骨代謝と寿命に及ぼす影響
Project/Area Number |
17500446
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
梅村 義久 Chukyo University, 体育学部, 教授 (00193946)
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Keywords | メカニカルストレス / 骨密度 / 高血圧 / 脳卒中 / オステオカルシン / オステオポンチン |
Research Abstract |
遺伝的にカルシウム代謝異常があり高血圧および脳卒中になる、脳卒中易発症性自然発症高血圧ラット(SHRSP)を用いて、ジャンプトレーニングが寿命を延ばすことできるか、またカルシウム代謝を改善することができるかについて実験を行なった。2回の実験においてジャンプトレーニング群の寿命は非運動群と有意差がなく、ジャンプトレーニングはSHRSPの寿命に影響を与えないことが明らかとなった。また、SHRSPにおいてもジャンプトレーニングにより大腿骨および脛骨の下肢の骨塩量は増加し、局所のメカニカルストレスに対する骨の適応は認められた。しかし、ジャンプトレーニングは有意に血清無機リン酸の濃度を低下させたものの、血清カルシウムおよび血清副甲状腺ホルモンに影響を及ぼすことがなく、全身性のカルシウム代謝を変化させることがないことが示唆された。また、骨細胞などから出される骨関連タンパク質であるオステオポンチン、オステオカルシン、マトリックスグラタンパク、オステプロテゲリン、RANKLなどの血清レベルもジャンプトレーニングによって影響されることがないことが明らかとなった。また、血清総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、アディポネクチンなどにも変化を与えず、ジャンプトレーニングはコレステロールを中心とする脂質代謝にも影響を与えないことが明らかとなった。以上の結果より、1日20回のジャンプトレーニングはSHRSPの局所の骨を鍛えることには有効であるものの、全身性のカルシウム代謝または脂質代謝には影響を与えないことが明らかとなった。
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