2007 Fiscal Year Annual Research Report
トレーニング及び脱トレーニングにともなう神経性循環調節機構の適応に関する研究
Project/Area Number |
17500448
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
斉藤 満 Toyota Technological Institute, 工学部, 教授 (80126862)
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Keywords | 筋交感神経活動 / ハンドグリップ運動 / レジスタンストレーニング / セントラルコマンド / 代謝受容器反射 / 機械受容器反射 / 主観的運動強度 |
Research Abstract |
本研究は、トレーニングおよび脱トレーニングに伴う運動時の循環適応変化に交感神経系がどのように関わっているか明らかにすることを目的として行った。 健康成人を対象とし、トレーニング群と対照群に分け、トレーニング群には、10秒間の全力静的ハンドグリップ運動と休息をそれぞれ10回繰り返す運動を、非利き腕で一日3セット、週4回4週間実施した。対照群は通常の生活を送った。運動時の交感神経活動はトレーニング前、トレーニング停止直後、トレーニング停止4週および1年後に測定した。対照群についてはトレーニング群と同様に、トレーニング停止4週まで3回測定した。運動は、疲労困憊に到る持続(A運動)運動または2分間の静的運動(B運動)とし、これに続く2分間の運動後阻血時の交感神経活動、循環反応、主観的運動強度を測定した。 今回は以下に示す結果が得られた: 1. A運動ではトレーニング後、疲労困憊時の交感神経活動はトレーニング前に比べて高くなった。しかし、トレーニング停止4週で元に戻り、1年後の反応はトレーニング前と同じであった。主観的運動強度は1年の実験期間を通してほぼ一定であった。 2. B運動時の交感神経活動、循環パラメータは実験期間を通して一定であった。 3. レジスタンストレーニングは疲労困憊到るような運動時の交感神経反応に影響を及ぼすが心理的な感覚(主観的運動強度)に対する効果は認められなかったことから、生理的な循環調節機構は心理的反応に比べてトレーニングの影響を受けやすいことが明らかとなった。
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Research Products
(11 results)