2007 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害児のための20mシャトルラン測定装置の開発と効果の検証
Project/Area Number |
17500454
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
及川 力 Tsukuba University of Technology, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (60213609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 有紀 (橋本 有紀) 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (30389720)
加藤 伸子 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (90279555)
内藤 一郎 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (00237182)
皆川 洋喜 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (00273285)
若月 大輔 筑波技術大学, 産業技術学部, 助教 (50361887)
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Keywords | 聴覚障害児 / 20mシャトルラン |
Research Abstract |
過去2年間の検討結果から、液晶プロジェクタ、映像提示装置、ミキサースピーカからなる提示システム(前後正面で見る方式)に床面レベルで見る提示システムを付加したシステムを構築した。本システムの効果を検討するため、聾学校の協力を得て、当該校が従来から行なっている方法(音及び太鼓や教師の指による表示による方法)と本システムを用いた方法の比較実験を、小学部(7名)、中学部(9名)、高等部(13名)の児童・生徒の参加を得て実施した。なお、実験は常に音楽を付けて実施し、下記4項目について4段階による評価を行なった。 1)ドレミファソラシドの音がわかったか。 2)太鼓の音や先生の指の動きを見て、ドレミファソラシドの速さや、途中で速さが変わったことがわかったか。 3)床のライトや前の絵を見て、ドレミファソラシドの速さがわかったか。 4)床のライトや前の絵を見て、途中で速さが変わったことがわかったか。 その結果は以下の通りである。 1. 小学部の平均値は1)3.1、2)3.3、3)3.4、4)3.1であり、音の速さの理解及び速度のアップの理解については2つの方法で明確な違いは見られなかった。 2. 中学部では、同じく、2.2、3.6、3.4、3.7であり、1)と3)の間に大きな差があることから、音の速さが視覚的に明確に捉えられたことがわかったが、速度のアップの理解については差がなかった。 3. 高等部では、同じく、2.1、2.6、3.6、3.5であり、1)と3)及び2)と4)の間に大きな差があることから、音の速さが視覚的に明確に捉えられ、なおかつ、速度のアップについても理解されたことがわかった。 小学部の児童の成績に差がないことは、装置への慣れによって克服できると考えられるため、この装置が聴覚障害児童・生徒のシャトルラン測定に十分役立つと考えられる。
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