2006 Fiscal Year Annual Research Report
変形性膝関節症に対する運動療法の有効性とその自然経過:SNPによる解析
Project/Area Number |
17500480
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
黒澤 尚 順天堂大学, 医学部, 教授 (50010301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 直彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (50345013)
金 勝乾 順天堂大学, 医学部, 助手 (70255694)
大沢 亜紀 順天堂大学, 医学部, 助手 (50407251)
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Keywords | 変形性膝関節症 / 運動療法 / 有効性 / 自然経過 / SNP |
Research Abstract |
[運動療法継続率の調査] 1997年9月から2002年6月の間に初診し、運動療法を6ヶ月間以上継続した316名を平均46ヶ月の期間でその運動療法継続率を調査した。初診より24ヶ月以上治療を継続した者は244名で、4名が他疾患で死亡または通院不能となり、68名が不明の理由で通院が途絶えた。この244名中、58名が当該関節が手術となり、残り168名が運動療法を継続していた。当該関節が手術になった時点をend pointとして、生命表分析によって78ヶ月までの運動療法の継続率を調べた。疾患の重症度を初診時の当該関節のX線による関節裂隙によって、II度(6mm未満、3mm以上)、III度(3mm未満、1mm以上)とIV度(1mm未満)に3段階に分けた。 II度の138名では8名が手術となり、107名が運動療法を継続していた。78ヶ月時点での継続率は91%であった。89名のIII度患者では、15名が手術となり、55名が継続していた。継続率は52%であった。70名のIV度患者では35名が手術となり、24名が運動を継続していた。78ヶ月時点での継続率は31%であった。 [SNP解析] 上記患者中302名および115名の対照者の血液DNAサンプルを用い、MMP-1の3つの遺伝子型を解析した。その結果MMP-1X1およびX2の遺伝子多型はOA進行の防御因子であること(OR0.40;P=0.03)、またSNP-X3およびX4のSNPはOAの進行因子であることがわかった(OR3.04,P=0.02)。また、このX3およびX4SNPを有し、かつBMIが27以上であるとOA進行が更に加速されることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)