2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500487
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
坪井 宏仁 三重大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (20319338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 章雄 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80135342)
高木 邦明 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (00187931)
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Keywords | 抑うつ / 精神的ストレス / 分泌型IgA / 微弱発光 / コルチゾル |
Research Abstract |
健康診断における精神的抑うつ度を把握するための体系作りのために、某会社の健康診断時に同意を得られた約110名について、質問票調査、血液採取、だ液採取を行った。質問票は、CES-D(the Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)と職業性ストレス簡易調査票を用い、生活習慣一般も質問項目に加えた。血液からは、従来の研究またはわれわれのパイロットスタディで抑うつに関係する可能性のある指標として、ビタミンB12、α-トコフェロール、葉酸、コルチゾルを測定した。サーカディアンリズムに影響されないよう午前9-11時の間に採血した。だ液は、起床直後と30分後に容器に採取したものを提出してもらい、凍結保存後解凍してコルチゾルとIgA、微弱発光を測定した。 その結果、全体では、起床後30分の間にコルチゾル濃度およびその流量は有意に上昇し、IgAと微弱発光およびその流量は有意に減少した。微弱発光においては、新しい知見である。また、抑うつ度の高い者では、起床後30分間にだ液IgAがとその流量が有意に減少し、各因子で調整した後も有意であった。現在43名分の解析が終了しているが、コルチゾルは抑うつ度の高い者で上昇する傾向にあり、微弱発光は抑うつ度の高い者で減少する傾向にあることが示されている。 コルチゾル濃度が起床後に上昇するメカニズムは解明されているが、IgA濃度が起床後に減少するメカニズムは明確に説明されてはいない。殊に微弱発光においては、精神的ストレスにより増減するメカニズムはもとより、サーカディアンリズムすらも解明されておらず、更なる調査が望まれる。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] 精神作業負荷に対する急性ストレス応答の性差.2006
Author(s)
高木邦明, 五井伸博, 平井優子, 原田均, 五十里彰, 寺島結芽子, 木苗直秀, 中村公嗣, 平松光夫, 坪井宏仁, 小野孝彦
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Journal Title
日本未病システム学会雑誌別刷 12・1
Pages: 94-97
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[Journal Article] Therapeutic effects of color on acute psychological stress.2006
Author(s)
Kuniaki Takagi, Nobuhiro Goi, Yuko Hirai, Hitoshi Harada, Akira Ikari, Kimitsugu Nakamura, Mitsuo Hiramatsu, Hiroh ito Tsuboi, Reiko Horiki, Takahiko Ono, Naohide Kinae
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Journal Title
Journal of Neuroimmunology 178・Suppl
Pages: 178
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