2007 Fiscal Year Annual Research Report
公的医療保険加入世帯の経済的負担に影響を及ぼす老人医療費の要因分析-高齢者の暮らし・生活環境・医療サービス供給システムの地域格差の視点から-
Project/Area Number |
17500507
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
横田 明子 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (00210609)
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Keywords | 公的医療保険 / 世帯負担 / 老人医療費 / 生活環境 / 地域格差 |
Research Abstract |
わが国では,人口構造の高齢化と高齢者1人当たり医療費の増加により,国民医療費は増加してきた。公的医療保険の財政は悪化しており,高齢化が一層進展すると予想される今後,保険料や自己負担などの加入世帯の経済的負担はさらに重くなっていくと予測されている。高齢者が必要なときに必要な医療を受けられる体制は不可欠であるが,高齢者の健康を維持・増進させることによって医療費を抑え,加入世帯の負担を重くさせ過ぎないようにしていくことが重要である。地域格差が大きい高齢者の医療費について,高齢者の暮らし・生活環境・医療サービス供給量との関連性を明らかにすることによって,高齢者の医療費の要因を明らかにすることが本研究の目的である。 本年度は,以下の研究を実施した。 (1)高齢者の医療費に関する先行研究を検討し,既存のデータの分析を行った。 (2)昨年度までに実施した広島県内の全市町村における高齢者の暮らし,生活環境,医療サービス供給システム,医療費などに関する各種の調査データを用いて分析した結果を総合的に検討した。その結果,高齢者の暮らし,生活環境,医療サービス供給システムは地域により格差が大きく,それらが老人医療費に影響を及ぼしていることが分かった。また,その影響と公的医療保険加入世帯の経済的負担との関連性について明らかにした。 (3)(2)の結果を報告書にまとめ,学会発表し,論文作成した。
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Research Products
(4 results)