2005 Fiscal Year Annual Research Report
微生物分解能を用いるコーヒーの亜鉛キレート性メラノイジンの構造解析
Project/Area Number |
17500531
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
本間 清一 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50017240)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜田 聡 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教授 (80301547)
細田 浩司 東京農業大学, 応用生物科学部, 有給副手 (40408662)
|
Keywords | メラノイジン / 脱色 / Coriolus versicolor IFO30340 / Paecilomyces canadensis NCI / 金属キレート性 |
Research Abstract |
褐色重合高分子であるメラノイジンと培養し,脱色に用いた菌はCoriolus versicolor IFO30340とPaecilomyces canadensis NCIである。土壌から分離したC.versicolorは各種フェノール系のメラノイジンとインスタントコーヒーを40〜60%脱色分解し、糖質系褐色色素(各種糖質モデルメラノイジン、ソテーしたタマネギ色素及びカラメル)は5%程度であった。 メラノイジンは一般に金属キレート性であるので、金属キレート能の差異を利用して褐色色素を分画した。カラムはchelating Sepharose 6Bであり、これにCu(II),Zn(II)またはFe(II)それぞれ結合させた金属キレートカラムを調製した。カラムの溶出液pHを7.6から4にまでグラジエントに降下させて褐色色素を溶出させた。その結果、フェノール系のメラノイジンは糖質系メラノイジンよりFe(II)カラムに強い親和性を示し、糖質系メラノイジンはCu(II)カラムに強い親和性を示し、多くの成分に分離できる事が明らかになった。 微生物脱色と金属キレート能は食品中のメラノジンの生い立ちを予測する有力な手段である事を確認した。一報、微生物の分解力を利用したメラノイジン高分子の解析を行った。微生物と培養し脱色されたインスタントコーヒーの中から分解物、とくに低分子の構成成分がないか検討した。しかし、脱色率に相当する脱色分解物を得るには至らなかった。
|