2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500533
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
大塚 譲 お茶の水女子大学, 生活環境研究センター, 教授 (20135833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐竹 元吉 お茶の水女子大学, 生活環境研究センター, 客員教授 (10170713)
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Keywords | HepG2 / 遺伝子発現 / 食品成分 / DNAマイクロアレー / 網羅的解析 / パスウェイ解析 |
Research Abstract |
ヒト肝臓ガン細胞由来HepG2細胞や正常細胞であるヒト臍帯由来HUC-F2細胞を70%コンフルエントにして継代培養し50-70%コンフルエントになったところで各種食品成分で処理を行い4時間後に細胞からRNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを作り遺伝子発現分析の試料とした。cDNA作成時にラベルしてABI社製DNAマイクロアレイを用いて発現を網羅的に解析し、各種の食品成分を添加した場合の発現の変化を分析した。酸化ストレスをかけるために過酸化水素を添加して発現を解析したものを用いて、抗酸化能があるかどうかも検討した。発現に変化の見られた遺伝子についてリアルタイムPCRによって確認を行った。HepG2を用いた場合、過酸化水素で発現が上昇した遺伝子数は約3000、減少した遺伝子数は約2000であった。過酸化水素と同時にビタミンEやPQQなどの抗酸化物質を添加すると変化した遺伝子の発現が元に戻るものがかなりあった。特にいくつかの抗酸化酵素の発現が酸化ストレスで上昇し、ビタミンEやPQQの添加で減少したところから、これらの抗酸化食品成分が酸化ストレスで上昇した抗酸化酵素の発現を抑えたことがわかった。メタコアソフトウェアーを用いてパスウェイ解析を行ったところシグナル伝達や転写及び細胞機能にかかわるいくつかのパスウェイで特に発現の変化が顕著であった。いくつかの長寿にかかわる遺伝子や、ガン抑制遺伝子、各種の転写因子にも大きな変化が認められた。漢方薬の成分である、五味子や、紫湖などをHepG2に添加して、細胞の増殖に対する影響を調べたところ、数種類の生薬で若干の増殖の上昇が認められた。
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Research Products
(2 results)