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2005 Fiscal Year Annual Research Report

生物資源(主として不凍タンパク質)の機能性発現とその応用開発に向けた基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 17500536
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOsaka University of Foreign Studies

Principal Investigator

三好 恵真子  大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (60294170)

Keywords生物資源 / 不凍タンパク質 / 澱粉 / レオロジー / 破断特性 / DSC / 老化抑制
Research Abstract

低温環境に適応した微生物や動植物の場合、生物体自身の凝固点を環境温度より低下させて凍結を防止するために、「不凍タンパク質」を生体内に生産しており、その優れた機能特性は、生態系の自然循環の中に取り込まれる生物資源(バイオマス)の有効利用の面からも、食品や医療分野をはじめ、物質生産,環境保全等の広範囲な応用開発が期待されている。
そこで本研究では、安全性や生産性を考慮してワカサギから不凍タンパク質を精製し、不凍タンパク質の諸物性および食品への添加の影響を多角的に究明し、新規食品添加物の創製など、応用開発に直結した基礎的知見を提供することを目指している。測定手段としては、粘弾性解析システム,示差走査熱量測定計(DSC)およびクリープメーター物性試験システム(本年度科研費にて購入)により比較検討を遂行している。
これまでの研究成果として、主として澱粉の老化抑制に及ぼす不凍タンパク質添加の効果を追跡したところ、いずれの測定方法においても、AFPの極めて特異的な性質が見いだされた。すなわち、老化抑制効果を示すのが、10μg/mlというような通常では検討されることのない非常に希薄な濃度において顕著に表れるところにあり、さらに添加濃度が高くなると、全く影響を示さなくなることも明らかになった。先行研究においても、各種食品の品質管理にプラスの影響を及ぼす濃度は、このような希薄な濃度範囲に限定されていることが確かめられているため、今後は澱粉と不凍タンパク質の相互作用のメカニズムを分子論的に明らかにする必要があり、引き続き検討してゆきたい。これらの作用機序が解明されれば、資源の有効利用のみならず、経済性も加味しており、その応用開発への実現性は非常に高いものと考えられる。
なおこれらの研究成果は、第53回レオロジー討論会で報告し、現在論文にまとめている最中にある。また本研究に関連するものとして、循環型社会構築における生物資源の有効利用について、いくつかの論文.著書の中で紹介している。

  • Research Products

    (7 results)

All 2006 2005

All Journal Article (6 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 忘れてはならない環境ホルモンの恐怖(1)-環境ホルモン問題の経緯と最近の国際的動向-2005

    • Author(s)
      三好 恵真子
    • Journal Title

      New Food Industry 47巻,7号

      Pages: 27-40

  • [Journal Article] 忘れてはならない環境ホルモンの恐怖(2)-環境ホルモンの生殖器官および脳への影響-2005

    • Author(s)
      三好 恵真子
    • Journal Title

      New Food Industry 47巻,8号

      Pages: 29-48

  • [Journal Article] 忘れてはならない環境ホルモンの恐怖(3)-環境ホルモンの種類とその特徴-2005

    • Author(s)
      三好 恵真子
    • Journal Title

      New Food Industry 47巻,9号

      Pages: 40-58

  • [Journal Article] 忘れてはならない環境ホルモンの恐怖(4)-環境ホルモンの発生源と汚染の拡大-2005

    • Author(s)
      三好 恵真子
    • Journal Title

      New Food Industry 47巻,10号

      Pages: 49-50

  • [Journal Article] 忘れてはならない環境ホルモンの恐怖(5)-焼却技術の開発並びに最新エコプロジェクト,子どもたちの未来を守るために-2005

    • Author(s)
      三好 恵真子
    • Journal Title

      New Food Industry 47巻,11号

      Pages: 37-50

  • [Journal Article] Rheological Properties of Micro-Particulated Cellulose Suspensions.2005

    • Author(s)
      Miyoshi, E.
    • Journal Title

      開発と環境 第5号

      Pages: 1-17

  • [Book] 生きる視点から考える環境問題-環境ホルモンからアスベストまで身近に潜む危険-2006

    • Author(s)
      三好 恵真子
    • Total Pages
      171
    • Publisher
      ヒューマンウィングスLLP

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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