2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500550
|
Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
大橋 きょう子 昭和女子大学, 生活科学部, 助教授 (60276615)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 淳子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (60017233)
|
Keywords | ジアシルグリセロール / エマルション / 乳化特性 / 卵黄 / 塩類 / 界面張力 / 流動特性 / 粒度分布 |
Research Abstract |
ジアシルグリセロール(DAG)は一般の油脂であるトリアシルグリセロール(TAG)と異なり,グリセリンに脂肪酸が2つ結合した分子構造で分子内に1個の水酸基を有し,体内で中性脂肪に再合成されにくく体脂肪として蓄積しにくい特徴を有する.試料油として脂肪酸組成をほぼ同一に調整したDAGとTAGを用いて,(1)卵黄水溶液と油(1:1)の系,(2)マヨネーズをシミュレートした濃厚O/Wエマルション系における界面張力,エマルションの乳化容量・活性・安定性,流動特性および粒度分布を測定し,TAGと比較検討した. (1)卵黄水溶液濃度,pHおよびNaCl添加の影響を検討した結果,卵黄水溶液とTAGとの界面張力は,いずれのpHにおいても卵黄濃度に依存して著しく減少した.一方DAGは界面張力の減少の程度がTAGよりも少なかった.DAGエマルションの粘度は,pH6において最も高く,pH9において小さかった.TAGも同様の傾向にあったがpHによる差は小さかった.平均粒子径は,両試料油共にpHの違いによる差は認められなかった.NaClの添加はエマルションの粘性を著しく低下させ,この傾向は特にDAGにおいて顕著であった.またTAGとの界面張力には影響しなかったが,DAGとの界面張力は低下した.乳化容量は両試料油共に増加したが,その程度はDAGにおいて大きかった. (2)塩類としてNaCl, KCI, CaCl_2,MgCl_2,MgSO_4を用い,油相体積分率0.7,水相体積分率0.3,水相中の卵黄:塩含有3.5%酢酸水溶液=1:1,水相中の塩濃度1.65%,3.30%とし,エマルションの流動特性および粒度分布を測定した.塩の添加は全てのエマルションの平均粒子径を小さくし粘度を高めた.特にDAGは少量の添加でエマルションの粘度は増大した.CaCl_2添加DAGエマルションは高濃度で不安定となった.
|
Research Products
(3 results)