2005 Fiscal Year Annual Research Report
幼児期後半から学童期における箸使用の発達に対応した食育プログラムの開発
Project/Area Number |
17500553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Kasei Gakuin University |
Principal Investigator |
酒井 治子 東京家政学院大学, 家政学部, 助教授 (30300122)
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Keywords | 食行動 / 幼児 / 食育 / 箸 / 評価 / 発達 |
Research Abstract |
本研究課題は、申請者が幼児期後半から学童期にかけての箸使用行動の発達過程を明らかにし、それに対応した食育プログラムと評価方法を提案する。 本年度は、平成17年度の質的な観察データを基に、質問紙調査で量的な把握をし、家庭での箸使用状況と、保護者の箸使用に関する家庭での支援方法を探ることを目的とした。そのために、2005年11月S市の保育所に在園する0〜6歳児1429名の保護者を対象に、箸の使用状況、及び家庭での箸に関する食育に実践状況、さらに保育所での食育に関するニーズについて質問紙を設計し、データの解析を行った。1003名の回収が得られたが、有効回答は年齢未記入を除いた976名であった。その結果、以下の点が明らかになった。 1)箸の使用開始は2〜3歳5か月にまたがり、個人差が大きかった。また、箸の使用は1歳で13.7%、2歳で約50%、3歳で80%に達していた。2)箸使用に関する保護者の悩みは「教え方がわからない」が31.5%で最も多かった。3)箸の使用に関する会話は2歳頃の箸の持ち始めの時期、5〜6歳ぐらいの箸の習熟期の2時期に多く見られた。4)箸選びや教え方に関する情報源がないと考えている保護者が41.2%みられた。5)箸使用に関する食育は、家庭で担うべきであるという認識が強い一方で、保育園から箸の選び方教え方について情報が欲しい、また、保育園での指導状況についてもっと知りたいというニーズが多くみられた。以上の結果から、保護者は箸の使用について家庭で指導することという認識を持っているものの、その情報源が少ないと認識しており、保育所を拠点とし、メディアや保健所・保健センターなど、地域全体での取り組みも期待されていることが明らかになった。
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Research Products
(7 results)