2005 Fiscal Year Annual Research Report
低価格な創造性開発実験セットの構築および創造性育成教育の定量的評価
Project/Area Number |
17500610
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 籐虎 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 助教授 (70206407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 和晃 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 講師 (10369986)
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Keywords | 工学教育 / 創造性教育 / 高等専門学校 / 実践教育 / ものづくり / 教育効果 |
Research Abstract |
創造性開発に必要な要素は、おもしろさや楽しさなどの喜びとすごいなどの人に感動を与えられることである。我々は、技術者教育の一環としてNHKロボコンに17年間、ロボカップに4年間参加しており、これまでに数々の成果や感動を与えてきた。ロボカップ世界大会へも2度出場している。機械工作や電子回路設計といった複数の技術的要素から成るロボット作製を通した、ものづくり教育は、学生の創造性育成と人格形成に極めて効果的である。以上のことを踏まえて、我々は創造性開発実験セットの内容をロボットの設計と開発を基本とした実験セットと考え、本年はロボットの仕様策定と環境整備を行った。以下にその概要を述べる。 1.ロボカップ世界大会(大阪)に参加し、ロボットおよびシステム全体の性能評価を行った。 2.ロボカップ世界大会の結果を踏まえ、得点力を付けるチーム編成を行った。また、Mecanum Wheelを使用したキーパー専用ロボットを作製した。 3.無線機を更新し、通信速度や混信に対する性能を上げた。 4.システムの持ち運びとロボットの高速移動に対応するプログレッシブスキャン方式IEEE1394カメラに変更した。同時にグローバルビジョンを2カメラシステムに変更した。 5.人工知能プログラムを全体的に見直した。 6.創造性を定量的かつ多面的に計測するため、学生に対する創造性検査、性格検査を行った。 7.ロボコンやロボカップが技術者育成に果たしている現状とその効果を論文として発表した。 創造性に関する検査を行った結果、創造性を伸ばすためには、偏見を持たず、あらゆる可能性を排除せず、幅広い知識を習得することが重要であるとわかった。また、ロボコンが技術者や人間として必要な知識や技能を育てる環境として重要な役割を果たしていること、ロボカップにも参加した学生は、ロボコンのみに参加した学生と比較して、より多くの知識や技能を獲得できることなどを示した。
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