2006 Fiscal Year Annual Research Report
基礎数学における三表現の相互関係に注目した、学習者理解度深化法の研究
Project/Area Number |
17500611
|
Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
西澤 一 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (40249800)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 貴芳 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 助教授 (30270268)
所 哲郎 岐阜工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (10155525)
|
Keywords | 基礎数学 / 理解度深化 / 数式表現 / 図形表現 / 文章表現 |
Research Abstract |
1.三表現法の相互関係に注力した学習システムの設計と実装 2次関数のグラフと数式表現の関係を学ぶ学習システム上では、画面上に表示されたグラフに対応する数式を学習者が入力し、グラフ上で正誤を確認するインタラクティブな演習に加え、学習者に基本グラフの変形方法を文章で表現させ(文章のパーツをリストから選ぶ)これに対応したグラフの変形を示す学習が有効であると考え、これらを組み合わせた学習システムを実装した。実装内容について、IMS06で発表した。 高等専門学校低学年学生においては、線形代数、とくに3次元図形(空間中の平面、直線)と数式(ベクトル方程式)との関係に対する理解が表面的で、ほとんど定着していないことが分った。これは、出題範囲の狭く限られた試験用に公式・解法を丸暗記し、これら数式表現と図形との関係を体験する機会を持たないためである。 そこで、身近な事例を出発点に、2、3次元のベクトルを用いた図形表現と、ベクトルを用いる数式との関係を、3Dグラフィックスの助けを借りて、具体例から徐々に抽象化するアプローチを提案した(ATCM06)。 2.学習システムの数式入力インターフェイスの改良 特に分数式計算演習で煩雑となる数式入力を、改良すべく、2種類の数式エディタを、学習システムに実装し、使い勝手を比較調査した。JavaScriptを用いた数式エディタとJava Appletを用いた数式エディタである。試用した結果、どのインターフェイスも一長一短あることが分った。そこで、入力フォームに直接タイプインする従来のインターフェースも含め、3つの入力方式を学習者が適宜選んで使えるようにすることにした。
|