2006 Fiscal Year Annual Research Report
ICT環境での説明技能を育成する方法に関する基礎研究
Project/Area Number |
17500626
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
岸 学 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40143622)
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Keywords | 説明技能 / 図の理解 / ICT / Web教材 / わかりやすさ / 文章評価 |
Research Abstract |
本研究は,説明技能の育成・指導法を構築するための基礎知見を得ることを目的として実施している。平成18年度は,平成17年度に実施した研究知見を発展させ,児童を対象にした説明技能の様相を検討課題に加えて研究を進めた。 (1)児童がわかりやすい説明形態の解明(東京学芸大学紀要,58,91-100):昨年度は,大学生を対象に図による説明場面での図と文章との対応づけの影響を検討したが,引き続き小学5年生を対象に,教材用の図を使った説明で,わかりやすい説明形態を縦断的に検討した。その結果,文章と図との対応づけのべターンによって,わかりやすさを従属変数としたATIが検出され,適性要因として児童の学習スタイルの影響が大きいことが明らかになった。 (2)Web画面上での説明図提示方法の違いによる読解パターンの特徴(日本教育心理学会第48回総会,p.525):(1)及び昨年度の研究との関連で,図と文章との対応づけ方により,Web画面上での読解しかたのパターンが,学習進行に伴ってどのような変化をみせるのかを検討した。対象は大学生である。その結果,学習進行とともに読解パターンが固定化すること(特定部分に注意が集中するこ、とのpositive-negativeの影響),図の情報量の判断がなされ,それによって参照情報を選択すること,が示された。 (3)文章の評価におけるkey wordとkey sentenceの影響(日本教育心理学会第48回総会,p.349):昨年度に引き続き,説明技能指導の基礎をなす,文章のわかりやすさの評価方法についても検討した。結果は,key sentenceの長さと文体がわかりやすさ評価に影響することが示された。
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Research Products
(1 results)