2005 Fiscal Year Annual Research Report
中国語声調の言語学的・音響学的データを踏まえたインタネット利用の指導システム
Project/Area Number |
17500653
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
比企 静雄 早稲田大学, 人間科学学術院, 名誉教授 (50006227)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂岡 和子 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70257286)
楊 立明 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (10267354)
|
Keywords | 中国語 / 声調 / 四声 / 声の高さ / ピッチパタン / 音声指導 / 自習 / CAI |
Research Abstract |
本研究は、中国語の声調の言語学的なデータと、それらの聴取や発声の音響学的なデータを踏まえて、標準中国語の四声のうちで日本人学生の初級者にむずかしい2声と3声の弁別に絞って、音声指導の効率のよい方法を開発することを目的としている。聴取の指導には、合成音声による中間的な声調の音声サンプルや、声の高さの変化(ピッチパタン)の視覚表示を活用し、CAIのアルゴリズムを導入する。発声の指導では、音声の基本周波数を抽出し求めた各話者の声域に応じて、声調のピッチパタンの許容範囲を指定する。さらに、このような指導システムを、インタネットを通した自習システムへ試験的に移行して、必要とする学生が夫々の学習段階に応じて、個別に活用できるようにして、指導の効果を確かめる。 平成17年度(第1年度)の研究実績は、以下の通りである。 1.国語声調の基礎データの解析 1-1.言語学的なデータの整理:四声の出現頻度と遷移確率について収集してきたデータを、この音声指導システムの設計に役立つように整理した。 1-2.音響学的なデータの整理:実音声と合成音声の聴取実験による四声の弁別の特性のデータや、喉頭の上昇下降や喉頭筋の筋電図の観測データを整理した。 1-3.日本人学生の声調の学習経過の解析:とくに2声と3声の弁別について、従来の指導法による日本人学生の声調学習の経過を記録して、聴取と発声の誤りの性質を詳細に解析した。 2.聴取の指導システムの試作 2-1.音声刺激の録音編集:最適な単語表を多数から選択できるように、2音節語10表(15単語/表)を女声と男声で正確な発声を録音して、音声サンプルを編集した。 2-2.声の高さの視覚表示:音声サンプルのピッチパタンを抽出する専用プログラムを使って、必要に応じて画面に表示して弁別を補助するための図形を作成した。
|
Research Products
(3 results)