2005 Fiscal Year Annual Research Report
大学院教育における同期型授業のための国際遠隔教育システムの構築と評価
Project/Area Number |
17500668
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
にい 宝栄 福岡工業大学, 工学部, 教授 (10248536)
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Keywords | 遠隔教育 / 同期型授業 / 能動的受講 / 汎用的情報機器の利用 / 国際情報交換 / 中国 |
Research Abstract |
本研究の目的は、廉価なインターネットや汎用機器を活用し、海外の大学院生に対し、大学院専門教育のための同期型及び非同期型授業を提供する遠隔教育システムを構築し、その有効性を評価することである。平成17年度では、まず能動的な受講を目指す同期型講義のための遠隔教育システムの構築を実施し、システム実装を行うと同時に、システムの有用性を評価するために、中国側の研究協力大学で大学院生を募集し、このシステムを運用した専門科目の授業を実施した。具体的な研究成果は下記の通りである。 1.能動的な受講を目指す同期型講義のための遠隔教育システム 本システムの設計および実装に当たり、パソコン画面の提示や黒板の板書などの、さまざまの授業スタイルに対応できるようにした。また、能動的な受講を促すと同時に、黒板の文字などを識別させるために、受講生が遠隔から、授業撮影用カメラに対して様々な操作が自由にできるようにした。受講生は、専用機器や専用ソフトを一切必要とせず、PC上で動作する汎用WEBブラウザ、USBカメラ及びヘッドセットのみで遠隔から受講することができる。 2.システムの運用および評価・考察 本システムの運用において、各方面のさまざまなデータを詳細に収集した上で、下記の評価・考察を行った。 (1)システムを運営するための人的、物的コスト及び配信や情報転送におけるパフォーマンスを総合的に評価し、それぞれの関連技術の役割や重要度を分析した。そのために、中国の研究協力大学で、大学院生を2名募集し、システムを用いた講義を6回計10時間行った。 (2)上記の授業で得られた、受講者によるカメラ操作や授業中のチャットデータ等に基づき、大学院教育における中国と日本との違いを、教育工学の視点から調査・考察し、それらの違いやギャップを遠隔教育システム等で吸収することの可能性について検討している。
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