2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17510022
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
亀山 純生 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (20161242)
|
Keywords | 倫理学 / 環境倫理 / 風土 / 思想史 / 日本的自然観 |
Research Abstract |
本研究は以下3点を目的としている。(1)人間自然共生の理念と風土的環境倫理の意義の解明。(2)日本的自然観の分析と現代的モデル化。(3)風土の自然観の研究と日本的自然観の意義。本年度は本研究の最終年度として、上記目的に沿った研究実施計画に基づき、総合収約的研究を行い以下の成果を得た。いずれも、環境倫理・合意論に新しい知見と論点を提示した。1.過去3年の風土的環境倫理の研究を踏まえて、関係諸分野の専門家等と交流・検討を行い、その集約点としてシンポジウム「地域の“再生"・自然保護と風土」(平成20年6月7日)を企画開催した。その成果は別記報告書として公表した。 2.日本的自然観の現代的リアリテイに関して、過去3年間進めてきた自然観アンケートを整理し、別記報告書で公表した。また、民衆的自然観に関しては、近世農民の典型として二宮尊徳の農本思想を分析し別記論文で成果公表し、今昔物語等から中性民衆世界の自然観の分析結果を別記報告書で公表した。 3.風土、自然観、環境倫理に関わる資料・文献の補充収集を行い、その検討を通して風土と教育、風土的人間存在と個人概念、風土と共同体、風土と時間、風土と産業に関わる研究を行い、その成果の一部を別記報告書で公表した。本年はこの方面の研究を先行させたため、結果として当初計画の補充調査が十分には行えなかった。 4.以上を含め、過去3年の本研究に関して、未発表の成果を、報告書『風土的環境倫理の可能性と日本的自然観の意義』を作成し、公表した。
|
Research Products
(3 results)