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2005 Fiscal Year Annual Research Report

中国の環境影響評価制度における公衆参加と環境利益の保護に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17510032
Research InstitutionRyukoku University

Principal Investigator

北川 秀樹  龍谷大学, 法学部, 教授 (60360252)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 増田 啓子  龍谷大学, 経済学部, 教授 (20229371)
王 いく  同志社大学, 商学部, 講師
Keywords環境影響評価制度 / 公衆参加 / 公聴会 / アンケート調査 / 環境利益
Research Abstract

1.公衆参加に係る新たな動きがあったため、これを対象として研究活動を遂行した。
一つは、北京市の円明園浸透防止膜事件である。この案件の環境影響評価に係る公聴会の内容、清華大学作成の環境影響報告書記載のアンケート調査の内容について分析し、考察した。二つは、公衆参加にかかる規定の整備である。2006年3月18日から施行された行政法規・「環境影響評価公衆参加暫行弁法」(公布:2月24日)は、公聴会をはじめとした公衆参加の手続きを比較的詳細に規定した。18年度においては、引き続き弁法に則り公衆の環境利益がどの程度保護され、公衆の満足度はどうかということを、新たな事例を対象に加え調査、研究する。
2.電力需要の高まりを受けて建設された、北京市海淀区の高級住宅団地・百旺家苑敷地内を通過する超高圧送電線に対する住民の意見を中国政法大学教授・王燦発と共同で調査し、分析した。調査項目は、環境影響評価制度における公聴会や公衆参加の現行制度、公衆の環境利益保護の状況であり、調査票は、中国人民大学教授・李艶芳と意見交換し共同で作成し、各戸配布、約一ヵ月後に回収した。配布数300、回収数は163であった。結果的には、高学歴の中間層が抱く現行制度や環境保全に対する考え方を把握できたものと考える。
3.上海市、西安市においても中国側研究者の協力を得て、環境影響評価制度にかかる公衆参加の現状について調査した。上海市では、小規模なレストランに係る環境影響評価制度における公衆参加の事例を調査したが、行政関係者との面談や現地調査の結果から勘案すると、北京市に比べ行政の完璧主義の傾向が強く公衆参加は低調である。西安市については、さらに行政主導の色彩が強く公衆の環境意識も沿海地域ほど高くないこともあり、公聴会の開催は行われておらず初歩的なアンケート調査に止まっている。なお、環境影響評価の実施を対象としていないが郊外の黄土高原農村部における環境保全と貧困克服を目的とした生態移民政策における環境面への影響を併せ調査した。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 中国における参加型環境アセスメントの現状と課題2006

    • Author(s)
      北川 秀樹
    • Journal Title

      帝塚山法学 第11号

      Pages: 1-35

  • [Journal Article] 中国の生態環境政策に関する考察-陝西省農村の事例から-2006

    • Author(s)
      北川 秀樹
    • Journal Title

      龍谷大学社会科学年報 第36号

  • [Journal Article] 中国の環境政策と民主化に関する考察-行政主導と公衆参加の拡大-2005

    • Author(s)
      北川 秀樹
    • Journal Title

      中国研究月報 第59巻第11号

      Pages: 13-28

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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