2006 Fiscal Year Annual Research Report
オゾンホール発生時の南極における紫外線カット素材の人工皮膚への防御効果
Project/Area Number |
17510068
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
高橋 哲也 島根大学, 教育学部, 教授 (90325035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 哲史 国立極地研究所, 生物系, 教授 (70099935)
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Keywords | 紫外線 / オゾンホール / 南極 / 人工皮膚 / UVカット / コラーゲン / 紫外線散乱剤 / 紫外線吸収剤 |
Research Abstract |
フロンガスの放出によって南極ではオゾンホールが出現し、紫外線照射量が増している。また、真夏の南極は、日照時間や雪の照り返し、空気の清浄さにより、赤道直下よりも積箕紫外線最が多いことも知られている。本研究では危険な紫外線から人体を守るべく、酸化チタンなどの紫外線防御剤を添加した種々のUVカット織物を作製した。そして、人間の皮膚を想定して人工皮膚(コラーゲンシート)とUVカット素材を貼合わせて曝露した。曝露時期は、真夏時、秋季時、春季時の各々30日間であり、それらの季節による違いを評価した。 その結果、真夏時の曝露サンプルは、秋季時、春季時の曝露サンプルに比べて大幅に劣化しており、末端アミノ基濃度は8.77nmol/mlにまで達した。また、真夏の曝露においてもUVカット織物でコラーゲンシートを覆った場合にはUV防御効果が認められ、酸化チタン添加量が0.3wt%でもコラーゲンシートの劣化が抑制されることなどがわかった。さらに、三ツ葉形断面の繊維の方が、丸断面の繊維に比べてコラーゲンシートに対する紫外線ダメージがかなり小さくなることもわかった。 今後、それらの結果を用いて、オゾンホール発生時の紫外線の影響を体系的にまとめる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] A spectroscopic study on bovine lens and corner affected by ultra violet radiation exposed at Syowa station in Antarctica2006
Author(s)
Tatsuyuki Yamamoto, Tetsuya Takahashi, Yuji Aso, Shuji Ohtani, Hiroshi Kanda, Satoshi Imura, Sakae Kudoh, Shinkichi Irie, Shunji Hattori, Keisuke Tanaka
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Journal Title
XXXVIV Symposium on Polar Biology, (National Institute of Polar Research) XXXVIV
Pages: 177
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[Journal Article] Seasonal behavior of ultraviolet exposure evaluation using the collagen artificial skin at Syowa Station, Antarctica2006
Author(s)
Tetsuya Takahashi, Tatsuyuki Yamamoto, Yuji Aso, Shuji Ohtani, Hiroshi Kanda, Satoshi Imura, Sakae Kudoh, Katsuharu Ochi, Yasuhisa Hasegawa, Shinkichi Irie, Shunji Hattori, Keisuke Tanaka
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Journal Title
XXXVIV Symposium on Polar Biology, (National Institute of Polar Research) XXXVIV
Pages: 134