2005 Fiscal Year Annual Research Report
局在・濃縮化したディーゼル排ガス微粒子と窒素酸化物の大気圧無声放電による同時処理
Project/Area Number |
17510070
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山形 幸彦 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (70239862)
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Keywords | 大気圧バリア放電 / 電気集塵 / 濃縮過程 / ディーゼル排ガス / 微粒子 / 窒素酸化物 / ハニカム / 同時分解 |
Research Abstract |
電気集塵法,及び吸収触媒担持ハニカムにより局在化したディーゼル排気ガス中の微粒子(DPM)と窒素酸化物(NOx)の大気圧バリア放電(DBD)による同時処理方法を開発するため,本年度は「電気集塵法による微粒子の捕集実験」,及び「カーボンブラック(CB)とNOxのDBDによる同時分解実験」を行った. 多段式DBD装置と同サイズの電気集塵装置を作製し,DPM模擬粒子(Di-Octhyl-Phthalate ; DOP)を用いて,ガス流量,印加電圧,及びコロナ放電電極形状を変化させた場合の電気集塵特性を調べた.細線多針形状のコロナ電極において,12L/minでDC 5kVの電圧を印加した場合,88%の集塵率が得られた.同じ集塵条件で,60分の連続動作後も82%の集塵率を達成できた.さらに,発電機用ディーゼルエンジン(0.273l, 5.5PS/3600rpm)からの実排気ガスに対して同様の実験を行った結果,連続動作で集塵率の大きな低下は見られないものの,集塵率はDOPの場合と比べて33-26%と低い結果となった.この原因はまだ明らかでないが,今後はコロナ電極の改良などを通じて,実ディーゼル排気ガスでの集塵率の向上を行う必要がある. また,多段式DBD装置の電極にカーボンブラック(CB)を塗布し,模擬ガス中(10%O_2+N_2)でNO(2500ppm)を含む場合と含まない場合のCB及びNOの分解特性を調べた.この結果,CBの存在下ではNO分解率は約2倍となり,NOの存在下ではCBが約1.3倍多く分解された.CBとNOの有無でのそれぞれの分解量の差は,CBとNOが無害化される場合のモル比率(CO_2:N_2=2:1)とほぼ等しくなった.これらのことから,CB(DPM)とNO(NOx)の共存下におけるDBDにより,これらはお互いの酸化還元反応で同時分解できることが示された.
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Research Products
(3 results)