2005 Fiscal Year Annual Research Report
ボトムアップ法とトップダウン法との融合によるナノ粒子集積体の作製
Project/Area Number |
17510091
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
河合 武司 東京理科大学, 工学部第一部・工業化学科, 教授 (10224718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 剛史 東京理科大学, 工学部, 助手 (00385535)
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Keywords | ナノ粒子 / 粒子配列制御 / ポリスチレン粒子 / シリカ粒子 |
Research Abstract |
現在、粒径が光の波長程度である粒子を配列させた2次元,3次元粒子膜の作製が盛んに行われており、フォトニック結晶への応用が期待されている。本研究では、SiO_2粒子の2次元粒子膜を作製し、光学特性に及ぼす粒径と金属蒸着の影響について検討した。 アンモニア存在下でテトラエトキシシランの加水分解から粒径約200〜500nmの単分散性SiO_2粒子を作製した。SiO_2粒子の2次元粒子膜を作製はスピンコート法とLangmuir-Blodgett法で行ったところ、前者の最適条件は回転数350rpmであることが明らかとなった。一方、後者では未処理の粒子を水面上に展開したところ、粒子は沈降し、粒子膜は作製できなかったが、アリルメトキシシランで修飾した粒子は水面に展開させることができた。最適表面圧は15mN/mであった。 粒子膜はいずれもわずかに発色しており、その発色はAgを蒸着すると強くなることがわかった。この発色が増大する効果は蒸着金属をPt-Pdに変えても同じであった。一方、色調は光の反射角度やシリカ粒子の粒径によって変化し、またガラス基板の表面と裏面とでは異なることもわかった。これらのことを詳しく検討するために粒子膜の反射スペクトルを測定した結果、ピーク位置は入射角度および粒径とともに長波長側に移動し、色調変化と一致することがわかった。以上のことから、金属蒸着による発色は、粒子膜の干渉による構造色であることが明らかとなった。さらに、SiO_2粒子膜上にAgをそれぞれ0、10、50nm真空蒸着して反射スペクトルを測定したところ、Agを10nm蒸着すると反射率が増大するが、そのピーク位置はほとんど変化しなかった。このことは、金属を蒸着すると発色は強くなるがその色調はほとんど変化しないこととよく一致した。また蒸着量を30nmと増すと反射率はさらに増加したことから、発色の強さを蒸着量によって制御できることがわかった。
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Research Products
(6 results)