2005 Fiscal Year Annual Research Report
理論的確率解析によるメタヒューリスティックスの評価と特性分析
Project/Area Number |
17510113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
加地 太一 小樽商科大学, 商学部, 教授 (60214300)
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Keywords | メタヒューリステイックス / 理論的解析 / 確率的解析 / AR(1)プロセス / N-Kモデル / Local search / Simulated Annealing / Tabu Search |
Research Abstract |
組合せ最適化問題は配置問題、スケジューリング問題など多くの場面に現れ、利用価値の高い問題であるが、NP困難と呼ばれる計算困難な問題でもある。これらの問題に対して、近似解を実用時間内で求める遺伝アルゴリズム、Tabu Searchなどのメタヒューリスティックスアプローチが有効な結果をもたらしている。これらを利用するに当たって、どのメタヒューリスティックスアルゴリズムが有効な手だてであるかは重要な問題である。そこで、本研究では各問題に対してアルゴリズムの優位性を明確にし、適切な解法を提示するため、確率モデルを構成し理論的にその求まる解の分析をおこなう。ここで、解空間上の移動過程を確率過程の一つであるAR(1)プロセスに帰着させることにより、AR(1)プロセスの特性から多くの必要な統計量を導き出すことに成功したが、その見積もられる精度に改善の余地があり、モデルの修正、分析ツールの改善などが望まれた。 そこで、本研究の最初の段階として上記のモデルおよびアルゴリズムを改善し、より精度の高い確率的解析プログラムの完成を目指したい。まず、現在までに申請者によって作成されたモデルと解析ツールの問題点の調査分析を行った。次に、ここで明らかになった問題点を受けて、精度の改善を行うために、理論モデルにもとづいた各理論的統計量の正当性を考察した。すなわち、求まる解のコストなどの見積り値を計算する各段階で得られる統計量と、対応する問題の実際の値を求め比較検討を試みた。さらに、それらの問題点を改善するために必要な知識の収集を行い、参考となる論文資料を分析した。以上のように、確率的解析における理論的モデルと各モジュールの修正アルゴリズムについて検討を行い、今後の研究において基盤となるモデルと各モジュールの基礎を築いた。
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Research Products
(1 results)