2008 Fiscal Year Annual Research Report
理論的確率解析によるメタヒューリスティックスの評価と特性分析
Project/Area Number |
17510113
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
加地 太一 Otaru University of Commerce, 商学部, 教授 (60214300)
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Keywords | メタヒューリスティックス / 確率的解析 / 最適化問題 / AR(1)プロセス / Local Search / 近傍構造 / コーシー分布 / ant system |
Research Abstract |
本研究は理論的に組合せ最適化問題の解の構造を分析し、メタヒューリスティックスアルゴリズムによって求まる解の特性を導出することを試みている。すなわち、Local Searchを用いた場合の求まる局所解コストの確率密度などを求めるための基礎モデルを構築するものである。 本年度は、昨年度に引き続き確率的解析の実現のため、メタヒューリスティックスアルゴリズムの基盤である近傍構造についての特性解析を行った。まず、解空間の特性をあらわす基礎統計量をAR(1)モデルを構成することによって、汎用的に導出することを試みる。このAR(1)モデルから得られた解空間の基礎統計量をもとに、近傍の構造をあらわす確率モデルを構成し近傍の特徴を明らかにした。昨年度においては、特定の問題に対してこのモデルで良好な結果が導出された。今年度はその結果をもとにさらに下記のような詳細な研究を展開したものである。 1. さらに多くの組合せ最適化問題、各種の近傍などに対しての実験を行い、モデルの汎用性を確認した。 2. このモデルを用いて各々の近傍の性能評価を試み、近傍の特性を解析した。 3. 得られた解空間、近傍構造の統計量などの知見をもとに、新たなメタヒューリスティックスの開発を展開した。特に多峰性問題に対して近傍構造の特徴をつかむことにより、より、探索能力が優れた、かつより高速なアルゴリズムの開発が行われた。また、このような確率的知見に基づき、新たな確率アルゴリズムの提案も示された。 など、近傍構造の解析を中心に新たな領域を築きあげたものである。
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Research Products
(6 results)