2005 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータシミュレーションに対する実験計画法の適用による設計の最適化
Project/Area Number |
17510115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 秀 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 助教授 (60260965)
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Keywords | 実験計画法 / シミュレーション / 品質管理システム / ディジタルエンジニアリング / 過飽和実験計画 / 一様計画 / 変数選択法 |
Research Abstract |
近年の設計段階では,高品質化,高安全性の追求,開発のスピードアップ,コスト削減等のために,実際に物を作って実験をするのは最後だけにして,コンピュータ上でのシミュレーションにより実験を行うことが多い.コンピュータシミュレーションによる設計の最適化を実施するには次の(a),(b)2つの管理工学的課題があることから,本研究ではこれらを研究課題として取り上げている.本年度の成果を下記に示す. (a)シミュレータの妥当性検証方法 製造業の技術者等との交流を続け,コンピュータシミュレーションの妥当性確認がコスト,時間等どのような制約で行われているかを調べ,方法が具備すべき条件を明確化した.またこれに基づき,どのような実験計画法的アプローチが適切であるのかを検討したところ,ソフトウエア工学などの分野で論じられているV&V(Validation and Verification)の枠組みが有効であること,さらに,シミュレータの調整パラメータの影響を考慮する必要があることを導いた. (b)シミュレータの活用による設計の最適化法 開発済みシミュレータを効果的に活用するには,応答に影響を与える主要な因子を絞り込むスクリーニングと,応答と因子の関係の近似が主要な2つの問題であることを示した.前者のスクリーニングに際しては,典型的には一部実施実験計画とステップワイズ変数選択が良く用いられるが,このアプローチでは取り上げられる因子数に限界がある.そこで,過飽和実験計画を用い,それに基づいてステップワイズ変数選択をする方法を示した.また後者の近似に関しては,典型的には複合計画と2次モデルによる近似が良く用いられる.このようなシンプルなモデルで表現できないときのためのアプローチとして,一様計画とRadial Basis Functionによる近似方法を示した. なお上記の枠組みは,すでにA grammar of design of experiments in computer simulationという論文にまとめて投稿済みである.
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Research Products
(6 results)