2006 Fiscal Year Annual Research Report
包絡分析法におけるハイブリッド指標および新コスト指標の構築とその応用に関する研究
Project/Area Number |
17510119
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
刀根 薫 政策研究大学院大学, 政策研究科, リサーチフェロー (00051235)
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Keywords | 包絡分析法 / DEA / コスト効率性 / ハイブリッド指標 / SFA / 規模の収穫 / 配分効率性 / 技術効率性 |
Research Abstract |
新コスト指標を用いた研究として、海外共同研究者Sahoo博士と論文Evaluating cost efficiency and returns to scale in life insurance corporation of India using DEAを完成した。この分析の結果、対象としたLICのコスト効率は1994以降において低下したが、近代化のための初期投資によるものであり、2000年以降の効率性の改良はその成果の現れであることが判明した。次に新コスト効率を技術効率、価格効率、配分効率に分解するための手法を筒井(電力中央研究所)と作成し、日米の電力会社の比較をおこなった。その結果、日米間には技術効率、配分効率にはほとんど差がなく、日本の電力が米国と較べて割高であるのは価格効率の差であることが明確に実証された。この論文はSocio-Economic Planning Sciencesに採択されている。この手法は様々な分野に適用することができる。たとえば、刀根が座長をしている総務省「プライスキャップの運用に関する研究会」(平成18年度)においてNTTの固定電話料金のX値算定のために活用された。ハイブリッド指標としては、Undesirable outputs、たとえば排気ガス、を持つ企業体の全体的効率性を測定するための新しいスキームを完成した。その手法により、筒井との共同研究として、米国電力業の1996-2000年における環境指標を計測した。すなわち大気汚染物質の排出(bads)と発電(goods)の両方をハイブリッド指標として統合した。その結果、対象とした年度において、goods, badsの両指標とも改善していることを確認した。このスキームはDEAに新たなモデルを提供したことを意味する。またLiu(政策研究大学院大学)と共に、DEAとSFAを併用する新しい方式を完成し、日本の銀行業の効率性の測定に適用した。この論文はSocio-Economic Planning Sciencesに採択されている。
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Research Products
(1 results)