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2005 Fiscal Year Annual Research Report

物理化学的安定性が高度に向上した蛋白質分子間ジスルフィド架橋結晶の創製

Research Project

Project/Area Number 17510186
Research InstitutionJapan Atomic Energy Agency

Principal Investigator

黒木 良太  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (30391246)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 玉田 太郎  独立行政法人, 日本原子力研究開発機構・量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (50391248)
安達 基泰  独立行政法人, 日本原子力研究開発機構・量子ビーム応用研究部門, 研究員 (60293958)
Keywords結晶構造 / 分子間架橋 / T4リゾチーム / 水和構造
Research Abstract

蛋白質の結晶は高濃度の蛋白質試料を用い、種々の沈殿剤存在下で析出するが、一般に崩壊しやすく不安定であるため、結晶化に用いた母液の組成を大きく変更することは困難である。このような蛋白質結晶場の性質から、結晶中に存在する蛋白質をそのまますべてつなぎ止める(架橋する)ことができれば、結晶場での更なる安定化効果によって、結晶の著しい安定化が期待できる。そこでその目標を達成するため、平成17年度はT4リゾチームを題材として分子間架橋領域にシステイン残基を変異導入し、分子間架橋結晶を作成することを目標とした。そのために本研究を進め、次のような結果を得た。
1)架橋構造の分子設計:すでに立体構造がわかったT4ファージリゾチーム(T4L)を題材として、分子間架橋構造を形成するようにシステイン残基の位置を設計した。
2)変異体遺伝子の構築:選択された残基のシステイン残基への置換を実施した。
3)変異体の大腸菌での組換え発現:大腸菌を宿主とする組換え発現を実施し、変異タンパク質の調製を行った。調製された蛋白質は自然に酸化されるため、還元条件での精製が必要であった。
4)変異体の結晶化:調製した変異体の結晶化を様々な酸化還元条件で検討し、最適な結晶化条件と架橋条件を決定した。一旦還元条件で結晶化した後、参加条件に置くことで架橋構造を形成させることができた。
5)架橋結晶の評価:変異体の結晶を用いて有機溶媒耐性やX線結晶回折能を測定した。X線の回折能を指標に最適な結晶化条件の探索を実施した。
6)変異体の立体構造決定:X線回折法による結晶構造の決定を行った。
この成果によって、従来では高濃度の沈殿剤溶液中でしか測定されていなかった蛋白質の水和状況について、新しい知見が得られる可能性がある。次年度は様々な環境における蛋白質表面の水和状態の観測を試みる。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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