2005 Fiscal Year Annual Research Report
根培養系を用いたトランスクリプトームと免疫化学的手法との複合による植物代謝研究
Project/Area Number |
17510188
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
村中 俊哉 独立行政法人理化学研究所, 多様性代謝研究チーム, チームリーダー (60342862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 宏幸 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (30253470)
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Keywords | カンゾウ / グリチルリチン / 毛状根 / トリテルペン / P450 / 水酸化酵素 / 糖転移酵素 / 免疫化学 |
Research Abstract |
根培養系を用いたトランスクリプトームと免疫化学的手法との複合による植物代謝研究を目的として研究を実施している。 マメ科植物ウラルカンゾウGlycyrrhiza uralensisは、トリテルペノイド配糖体であるグリチルリチンを根、およびストロンに蓄積している。今年度、ウラルカンゾウのストロンから調製した完全長cDNAライブラリーから約2万クローンのEST解析を行った。その結果、P450、糖転移酵素とアノテートされるクローンをそれぞれ約20種単離できた。これらのうち部分配列であったものは、5'-RACEにより完全長cDNAを取得した。さらに、グリチルリチン産生条件(ストロン)およびグリチルリチン非産生条件(培養ストロン)からそれぞれRNAを調製し、上記のP450クローンについてRT-PCRによる発現様式について検討した。その結果、グリチルリチン産生条件で高発現するもの、非産生条件で高発現するもの、産生/非産生条件で差がないもの、の3種に分類された。グリチルリチン産生条件で高発現するクローンから優先的に、GATEWAY対応ベクターへのクローニングを進めている。 一方、ウラルカンゾウ培養ストロンに、GFPマーカーを有するバイナリーベクターを保持するアグロバクテリウム・リゾゲネスを接種した。GFP蛍光を指標にスクリーニングした結果、形質転換毛状根が単離できることがわかった。得られた形質転換毛状根を用いて、抗グリチルリチン抗体によるEastern blotting条件についての予備的検討を開始した。
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