2006 Fiscal Year Annual Research Report
基板表面への生体関連物質の効率的固定化法の開発とその応用
Project/Area Number |
17510190
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Research Institution | NATIONAL INSTITUTE OFADVANCED INDUSTRIAL SCIENCE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
小松 康雄 独立行政法人産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー研究部門, 研究グループ長 (30271670)
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Keywords | オリゴヌクレオチド / 核酸 / DNAチップ / アミノ基 / 遺伝子検出 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
1.高い反応性の解明 昨年度までに芳香族基とアミノ基が隣接したタイプのアミノ化試薬は、特に高い反応性を示すことを見い出していた。この試薬は、主鎖にアミノエチルカルバメート結合を有していた。そこで、ナフチルメトキシ基を、メトキシ基、メチル基、水素原子に置換した誘導体を合成し、各アミノ基を末端に導入したオリゴを合成した。このアミノ化オリゴを用いて、水溶液中における活性エステル基との結合反応を解析したところ、置換基が嵩高いほど高い反応性を示すことが明らかとなった。従来のアミノ化試薬よりも反応性が高かったことから、これらの試薬がアミノ化試薬として有用であることを示した。また、アミノプロピルカルバメート結合のアミノ化試薬も合成し、同様に性質を調べたところ、アミノエチルカルバメート結合を有する試薬よりも反応性が低下したことから、アミノエチルカルバメート結合が高い反応性の原因であることが明らかとなった。 2.保護基の検討 昨年度までアミノ基の保護基として用いていたトリフルオロアセチル基は、オリゴ合成後のアンモニア処理により脱保護されてしまうため、簡易精製時には役に立たない。そこで、モノメトキシトリチル(MMT)基を保護基に用いて各アミノ化試薬を合成した。アミノエチルカルバメート結合のアミノ基に結合したMMT基は、オリゴ合成後の酸処理において1%酢酸という弱い酸性条件下でも、すばやく脱保護されることを明らかにした。この性質を利用することでアミノ化オリゴの簡易精製が、より迅速に行えることになった。 3.DNAチッププローブとしての評価 新規なアミノ化試薬を用いてオリゴ合成を行い、それらを基板上に固定化したDNAチップを作製し、DNAチップとしての性能を評価した。このDNAチップが、従来の試薬を用いた場合と同様かそれ以上のシグナル強度を示すことを明らかにした。
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Research Products
(1 results)