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2005 Fiscal Year Annual Research Report

絶滅危惧種ウケクチウグイの生息実態調査、遺伝的多様性解析に基づく保全法の検討

Research Project

Project/Area Number 17510192
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

半澤 直人  山形大学, 理学部, 助教授 (40292411)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 玉手 英利  山形大学, 理学部, 教授 (90163675)
中内 祐二  山形大学, 理学部, 助手 (60250908)
Keywords絶滅危惧種 / ウケクチウグイ / 生息調査 / 食性 / DNAマーカー / 遺伝的多様性 / 集団構造 / 保全
Research Abstract

本年度は最上川・赤川水系において、周年ウケクチウグイの生息実態調査を行った。その結果、本流の中・下流、および支流の数ヶ所で未成魚の生息を確認したが、どの生息地でも周年生息しているわけではなく、季節的または成長段階に応じて移動していると考えられた。また、どの生息地でも確認された個体数は、ウグイ属の他種に比べて極端に少なかった。本流の中・下流と支流では、ウケクチウグイの産卵場を確認することはできなかった。ウケクチウグイ未成魚を複数個体水槽内で飼育し食性を調べたところ、ほぼ同じ体長のウグイに比べて生きた小魚を好んで捕食していた。すなわち、ウケクチウグイは魚食性が強いことが明らかになった。
最上川・赤川水系の数ヶ所で採集したウケクチウグイからDNAを抽出し、ミトコンドリアD-loopの塩基配列多型および核DNAのマイクロサテライトDNA対立遺伝子多型の検出法を検討し、確立した。D-loop配列多型から、本流の中流と下・支流の間では異なるハプロタイプが検出されたが、下・支流の個体は同じハプロタイプを示した。マイクロサテライトDNAでは、調べた多くの遺伝子座のうちわずか1遺伝子座で多型が認められのみで、同所的に生息するウグイより著しく多型が少なかった。以上より、少なくとも下・支流のウケクチウグイ集団ではきわめて遺伝的多様性が低く、近親交配が起こっている可能性が推定され、やはり絶滅のおそれがあることが推察された。ロシア科学アカデミーの研究協力者より、これまでの調査により極東ロシアにはウケクチウグイは分布していないことが知らされたので、大陸側での調査は断念することにした。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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