2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17510199
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
谷内 透 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00012021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 隆人 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (60205383)
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Keywords | 深海性軟骨魚類 / ミツクリザメ / フトツノザメ / ツマリツノザメ / ドブカスベ / ガンギエイ / 遺伝子解析 / 東京湾海底谷 |
Research Abstract |
1)東京湾口海底谷における深海性軟骨魚類の多様性に関する研究:傭船した刺網漁船で漁獲される深海性軟骨魚類の採集に努めたところ、相模湾では採集されなかったラブカやミツクリザメを捕獲することが出来、現在安定同位対比を用いて食地位の解析とミツクリザメの年齢査定を実施中である。さらに、比較的多く採集されたヘラツノザメの食性と年齢査定の研究も実施中である。 2)日本海の深海域に分布するドブカスベの分布特性、食性、年齢と成長:ガンギエイ科のドブカスは島根県沖からオホーツク海に至る広い海域の水深200-1,000mに分布し、食物連鎖の頂点に立つ生物であることが判明した。これらの結果は、平成18年度日本水産学会で口頭発表する予定である。また現在安定同位対比を用いた食地位の解析と年齢と成長の研究を実施中である。 3)相模湾産フトツノザメの年齢と成長:今年度は第2背鰭棘表面のエナメル質に見られる輪紋に加えて、断面に生じる輪紋を手がかりに年齢査定を実施したところ、誤差が小さく信頼性が高いことが判明した。この結果は、平成18年度日本水産学会で口頭発表する予定である。 4)伊豆諸島近海産ツマリツノザメの繁殖および年齢と成長:漁船に依頼し、上記海域から定期的にツマリツノザメを採集し、繁殖及び年齢と成長の研究を行ったところ、性成熟体長、繁殖周期、一腹の胎仔数などの繁殖パラメーター、及び棘断面を用いた年齢解析に成功したなどの成果があった。近いうちに学会発表をする予定である。 5)ツノザメ属魚類の遺伝子解析による分類学的再検討:ツミトコンドリアDNAのチトクロームB領域を用いて、類縁関係を再検討したところ、トガリツノザメとフトツノザメがきわめて近い関係にあることが判明した。また、新種と思われるツノザメも見つかった。
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Research Products
(2 results)