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2005 Fiscal Year Annual Research Report

18世紀「生気論」論争とドイツ自然哲学(シェリング及びロマン主義自然哲学)の形成

Research Project

Project/Area Number 17520028
Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

長島 隆  東洋大学, 文学部, 教授 (40207999)

Keywords生気論 / 生命力 / 有機体 / 機械論 / ハラー
Research Abstract

この1年間にわたしが行うことができたのは、シェリングを中心とする「生気論」に関係する文献の収集と関係する論文の収集であった。それに基づき、わたしはシェリング文献から「生気論」に基づくシェリングの見解の整理を行った。その結果、明らかになったのは、シェリングは基本的に「生気論」の問題を「機械論対生気論」という18世紀の基本的な理解を示しながら、「生気論」に対して批判を行っており、「生気論」に与していないということである。これが第1点である。
第2点としては、1800年前後の「生気論」の流れをフォローすることである。シェリングはとフーフェラント派の理論的対立は、すでに確認していたので、それ以後特に反対派の流れがどこに結びつくかをフォローした。
それによって、わたしは、アンリ・ベルクソン、ハンス・ドリーシュらの、現代に至る「生気論」の流れを汲む潮流を確認し、それとの関係で、「実験医学」の流れが「生気論」と対決する基本的潮流であることを確認した。
だから、今年度の研究から課題として明らかになってきたことは、第1に、シェリングを中心に「生気論対機械論」の枠組みを組み替え、それによって「実験医学」の問題性と連結することが課題となるだろう。第2に、シェリングを中心にした議論の広がりをさらに文献的に確認していくことである。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006

All Journal Article (1 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] シェリング自由論における汎神論の克服と「スピノザ」問題2006

    • Author(s)
      長島 隆
    • Journal Title

      『白山哲学』 第40号

      Pages: 175-200

  • [Book] 初期ヘーゲル哲学の軌跡第4章「ラインホルトのシェリング『超越論的観念論の体系』についての批評」2006

    • Author(s)
      寄川条路編(翻訳を担当)
    • Total Pages
      184
    • Publisher
      ナカニシヤ出版
  • [Book] ドイツ観念論を学ぶ人のために第1部「フィヒテとシェリング絶対知について-」を担当2006

    • Author(s)
      大橋良介編
    • Total Pages
      325
    • Publisher
      世界思想社

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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