2005 Fiscal Year Annual Research Report
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17520057
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Shimane University |
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Principal Investigator |
山崎 亮 島根大学, 教育学部, 教授 (40191275)
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| Keywords | 社会学年報学派 / デュルケーム / ユベールとモース / 宗教学 / 供犠 / トーテミスム |
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| Research Abstract |
本研究は、19世紀末から20世紀初頭にかけてのフランス社会学年報学派による宗教研究のあり方を検証し、宗教学に視点からその意義を再検討することを目的としている。平成17年10月の交付決定以降、まず、フランス国立図書館(La Bibliotheque nationale de France)のテクスト・サイトGallicaから、『社会学年報』Annee sociologique vol.1-12の全テクストをダウン・ロードし、その構成の変遷を精査する作業の中で、社会学年報学派内における宗教研究の位置づけを確定し、さらにデュルケーム、ユベール、モース、エルツによる宗教研究の全体的な枠組みを、詳細に検討中である。その一方で、社会学年報学派による宗教研究の一つの出発点を形作る、ユベールとモースによる論文「供犠の本質と機能に関する試論(Essai sur la nature et la fonction du sacrifice)」(1899)の内容を集中的かつ多角的に検討し、あわせてイヴァン・ストレンスキー『供犠をめぐる争い』(Ivan Strenski, Contesting Sacrifice : Religion, Nationalism, and Social Thought in France,2002)やロバート・アラン・ジョーンズ『トーテムの秘密』(Robert Alun Johnes, The Secret of Totem : Religion and Society from Mclennan to Freud,2005)等、宗教学的視角からの議論を参照しつつ、当時のフランス社会における供犠研究、さらにはトーテミスム研究の社会的・政治的意味を考察中である。これらの作業を通じて、『宗教生活の基本形態』(1912)へと結実するデュルケームによる宗教研究の形成過程に、ユベール、モースらの宗教研究が、相互に複雑に絡み合って影響を及ぼしあっている具体相が、徐々に浮かび上がってきた。これらの研究成果をさらに発展させてまとめた上で、来年度には論文として発表していと考えている。
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