2007 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける漢訳西学書の成立、伝播とその影響に関する思想史的研究
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17520065
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
李 梁 Hirosaki University, 人文学部, 准教授 (20281909)
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Keywords | 朝鮮王朝 / 漢訳西学書 / 韓国 / 漢籍 |
Research Abstract |
今年度では、韓国所蔵の漢訳西学書の調査研究を主として行なっていた。まず、19年度に、学会参加も兼ねて、3月と8月の二度にわたって、渡韓して、ソウル大学校圭章閣をはじめ、幾つかの大学、国公立図書館で調査研究を行なっていた。そのため、まだ完全ではないというものの、韓国所蔵の漢訳西学書の大まかな収蔵状況を把握することができたといえる。それに、韓国人研究者-たとえば、.ソウル大学校の林宗台教授(科学史専攻)、高麗大学の李漢燮教授(日本語学)との研究交流、また協力もあって、19年度の6月に、在職校で日中韓三国の関係研究者を一堂に集めた国際研究集会(「近世東アジアの多様な方向性」)を開催し、研究交流だけでなく、自分の研究課題にも大いなる刺激をうけ、さらに将来的な研究協力または共同研究にも繋がるような、実りの多いものとして大変意義深いものであった。なお、それまでの研究所見にもとづき、年度内の10月、11月の二度にわたって、海外(北京大学と上海復旦大学)の国際シンポジウムに参加して、それぞれ「概念の翻訳と定着-『幾何原本』巻一「界説公理」を中心にしてー」と「『幾何原本』的成立及其在東亞的伝播」と題する研究発表を行ってきた。それに、活字として公刊したのは以下の二点がある。一、「韓国所蔵漢訳西学書に関する書誌的考察」(『人文社会論叢』第19号、2008年2月、二、「東海西海、心同理同一「紀念徐光啓及『幾何原本』翻訳四百周年国際研討会」速記」(『東方』総326号、2008年4月号)。
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Research Products
(5 results)