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2007 Fiscal Year Annual Research Report

「初期読本」はジャンルたりうるか-近世中期小説史再構築のために-

Research Project

Project/Area Number 17520110
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

木越 治  Kanazawa University, 文学部, 教授 (10109093)

Keywords前期読本 / 近世小説 / 明和 / 安永 / 雨月物語 / 上田秋成 / 藤岡作太郎 / 自筆日記
Research Abstract

(1)新しくなった国文学研究資料館ホームページの『日本古典籍総合目録』を利用して、明和期の刊行書目を抽出する作業はほぼ終了した。ただ、それらを分類し、他の書目と付き合わせていく作業はなお充分とはいえない。結局は所蔵する図書館に直接赴いて書誌調査をしなければならないようであるが、平成19年度はそのための時間が充分にとれなかったので、次年度に譲らざるを得ない状況である。
(2)上記のような進捗状況と、残された研究期間が平成20年度の1年のみであることを考えると、明和期全体の書目年表を作成することはかなりむずかしいと思われる。特定の年にポイントをしぼって調査を進めていく方がより具体的な成果が得られるのではないかと考えており、目下は、前期読本の代表作と目される『雨月物語』の序文が書かれた明和五年、及び同書が刊行された安永五年というふたつの年を重点的に調査する予定でいる。
(3)明治以降の文学史記述の検討ももうひとつの大きな柱であるが、こちらに関しては『近代小説史』の著者藤岡作太郎の『自筆日記』明治三十八年分の解読を終え公刊した。日記中には『春雨物語』をはじめとする江戸文学関係の記事が数多く記されており、『近代小説史』の講義準備が進行中であったことをうかがわせる。この資料は近世文学だけでなく日本の国文学にとっても貴重な資料なので、いずれこの記と藤岡作太郎の事蹟研究をメインにした、独立した研究に発展させたいと考えている。いずれにしても、『自筆日記』の解読作業は、当面、本研究の一環として継続していくこと予定である。
(4)近世中期上方の文学者としてぬきん出た存在である上田秋成の没後200年祭に関しては、予定より1年遅れ、2010年夏に京都国立博物館で開催されることに決定した。『秋成文学の生成』はそのプレ企画として編纂した論文集であり、学会関係にひろく周知するきっかけとなった。

  • Research Products

    (5 results)

All 2008 2007

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 恋と死 西鶴作品の「語り」を通して2008

    • Author(s)
      木越 治
    • Journal Title

      国文学解釈と鑑賞 第73巻第3号

      Pages: 149-156

  • [Journal Article] 藤岡作太郎日記 明治三十八年一月〜十一月2008

    • Author(s)
      木越 治, 他8名
    • Journal Title

      市民大学院論文集 別冊 第3号

      Pages: 1-109

  • [Journal Article] ふたつの「誤り」から2007

    • Author(s)
      木越 治
    • Journal Title

      江戸文学 第36号

      Pages: 89-102

    • Peer Reviewed
  • [Book] 秋成文学の生成2008

    • Author(s)
      飯倉 洋一・木越 治
    • Total Pages
      410
    • Publisher
      ぺりかん社
  • [Book] テクストの生成と変容2008

    • Author(s)
      飯倉 洋一
    • Total Pages
      204
    • Publisher
      天阪大学大学院文学研究科

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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