2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520147
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 助教授 (20250962)
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Keywords | ロシア / ソ連 / 他者 / 表象 / コーカサス |
Research Abstract |
平成18年度は、本研究の主要な対象である「20世紀ロシア文芸におけるコーカサス表象の研究」のうち、1930年代、1960年代にそれぞれ書かれたマンデリシターム『アルメニア』『アルメニア詩篇』とビートフ『アルメニアへの旅』についての論考を発表し、日本語とロシア語による口頭報告も行った。またロシア・フォルマリストの文学史研究におけるコーカサス表象の定位についても口頭報告を行った。 「20世紀ロシア文芸におけるコーカサス表象の研究」の土台となっている「19世紀ロシア文学におけるコーカサス表象」については、プーシキン、レールモントフ、レフ・トルストイを中心に文献収集と分析を行った。その成果については平成19年度以降、論文として順次発表していく予定である。 本研究の第2の対象「バレエ『美しいアンガラ』の創造過程・上演史の実証的研究」については、17年度に収集した文献・視覚資料の分析を進めたが、まだ論文等の形にまとめるには至っていない。 平成18年度の成果のうち、論文等については別記する。口頭発表は以下の通りである。1:「ビートフ『アルメニアの授業』考:マンデリシターム、パフチンとの関連で」、「スラヴ世界における文化の越境と交錯」「スラブ・ユーラシアにおける東西文化の対話と対抗のパラダイム」合同研究発表会(平成18年9月、於同志社大学)、2:「ドミナントを考える」、日本ロシア文学会2006年度研究発表会(平成18年10月、於京都大学)、3:《Литература и границы:Кавказ в русской литетуре》,国際シンポジウムBeyond the Empire : Images of Russia in the Eurasian Cultural Context(於北海道大学スラブ研究センター、平成18年12月)。
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