2006 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ同時代文学の受けた社会的・歴史的刻印-21世紀文学への展望-
Project/Area Number |
17520187
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
初見 基 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (90198771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高本 教之 東京都立大学, 人文学部, 助手 (40315742)
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Keywords | ネーション / ナショナリズム / ギュンター・グラス / <ユダヤ>をめぐる言説 / 反ユダヤ主義 / 現代戯曲 / ボート・シュトラウス / ライナルト・ゲッツ |
Research Abstract |
今年度は、第一に、最近のドイツにおけるNation及びNationalismusに関する議論について資料を収集し、検討を加えた。とくに、サッカーのワールドカップ以降巷間に言われている「WM愛国主義」「健全なナショナリズム」等についての言説を集中的に集めた。その成果は、アジア・ゲルマニスティク会議における初見の口頭発表「Das Gedachtnis und die Nation. Wie das Nationale zu konstruieren ist.(記憶と国家-ナショナルなものはいかに構築されるか)」(2006年8月29日)、初見が責任編集をして前書きを執筆した日本独文学会機関誌「ドイツ文学」第132号特集「Nation/Nationalismus」などのかたちで世に問われている。第二に、ギュンター・グラスの新作》Beim Hauten der Zwiebel《(玉ねぎを剥きながら)の発表に伴って議論になった、グラスのナチ武装親衛隊所属の過去をめぐる議論についての資料を収集した。第三に、現代ドイツにおける<ユダヤ>をめぐる言説及び<反ユダヤ主義>に関する資料を収集した。その成果の一部は、ポリアコフ著『反ユダヤ主義の歴史』全5巻の邦訳への初見による書評というかたちで公表される予定である。第四に、現代演劇の社会的機能を考察する一環として、1990年以降の問題作に属するライナルト・ゲッツ『ジェフ・クーンズ』及びボート・シュトラウス『終合唱』の戯曲を初見の訳によってそれぞれに詳細な解説を付して単行本として刊行した。
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Research Products
(3 results)