2007 Fiscal Year Annual Research Report
ケンブリッジ大学における学生演劇文化と地方人脈の研究
Project/Area Number |
17520211
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Research Institution | Ferris University |
Principal Investigator |
井出 新 Ferris University, 文学部, 教授 (30193460)
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Keywords | 英文学 |
Research Abstract |
今年度は以下の二点について研究を行い、それぞれに成果を得た。 1.Robert GreeneとNathaniel WoodesというNorwich出身の劇作家たちに見られるNorfolkを中心とした同郷出身者の交友関係を洗い出し、Robert GreeneについてはNotes&Queriesに研究成果を発表したが、それに続いてNathaniel Woodesと大学学寮との人脈関係とWoodesによる道徳劇The Conflict of Conscienceの演劇分析を行った。その結果、大学と地方演劇の繋がりを跡づけることが可能となり、その成果を"Nathaniel Woodes, Foxeian Martyrology, and the Radical Protestants of Norwich in the 1570s," Reformation 13という論文の形で纏め、Tyndale Societyの国際学術誌において20年度に発表されることが決定した。 2.同時に、ケンブリッジ大学における学生演劇文化と地方人脈についてPedantiusの分析を行った。Gabriel HarveyをモデルにしたEdward Forcettによる劇はTrinity学寮で上演されたため、Trinity学寮の古文書館に所蔵されている文書にあたり、Pedantius上演を巡っての学寮内の政治力学を調査した。その結果は"The Pedant of Parnassus in Regalem Curiam: Pedantius in Context"として論文に纏め、いずれ発表の予定である。これによってHarvey兄弟諷刺の流行について、地域政治的な位相から検証することができた。
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